虐待されてきた人々がゼロから生きるために知っておくべき10ステップ【まとめ】

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臨床心理士・公認心理師の高間しのぶです。

これまで、のべ2万人の悩みを聴き続けているマインドフルな心理師です。この経験から得た虐待、愛着障害に関しての知見をシェアします。この記事では、虐待のしくみや回復について、網羅的にまとめています。

  • 親が子どもにするその行動が、虐待であるかどうか分からない
  • 虐待に対してどのように介入すればいいのか
  • 「虐待は世代を超えて連鎖する」と言われる。この連鎖を止めるにはどうすればいいのか?
  • 現在、愛着障害についての研究はどうなっているのか?
  • 虐待、愛着障害のカウンセリングは、実際どのように行われているのか?

この記事の『虐待されてきた人々がゼロから生きるために知っておくべき10ステップ』を実践すれば、虐待はどのように理解すべきなのか、被虐者=愛着障害のカウンセリングはどのように行われていくのか、がよく分かるようになります。被虐者の方々にとって、少しでも生きやすくなれば幸いです。

この記事で解説する内容は次の2つです。

  • 虐待とは何か?①~⑦
  • 虐待のカウンセリングは実際どのように行われるのか?⑧~⑩

愛着について知識がゼロであっても、また愛着障害のカウンセリングを受けたことのない人にとっても、「この記事をよく読めば希望がわいてくる!」と、こころのよりどころとなれるようにと、この記事を書きました。何度も繰り返して読んでみてください。

【虐待とは何か?原因と対応:4記事】

まず虐待の定義を知りましょう。それを理解すると、その原因と対策も分かります。虐待には重症度と継続性という視点が重要になってきます。それに合わせた介入方法も学びましょう。そして、親子心中というセンシティブな問題を理解することも重要です。その理解が進めば、親が子に行っていたことが、虐待かどうか分かるからです。下記の関連記事をご覧ください。

①【虐待】の種類は4種類+社会的ネグレクト:それぞれの特徴を解説

②親子関係で愛着が形成されないと【虐待】になる、その原因は5つ!

③子どもを守るための【虐待】重症度(レベル)に応じた正しい介入方法

④親子心中は【虐待】による死なのか?愛着からみた心中の原因を探る

【虐待は世代間連鎖しない:2記事】

「虐待は世代を超えて連鎖する」という間違った定説がいまだに信じられています。それによって虐待ケースではないものも虐待と認定してしまうという誤った判断がなされることもあります。援助者は、そこも見極めて対応していく必要があります。キーワードは【愛着】です。愛着が連鎖しているかどうかです。

⑤【虐待】は世代間連鎖しない。つまり虐待心因説は間違いだった

⑥【事実!】愛着の4パターンを詳細検討。結論:【虐待】は連鎖しない

【虐待に関する最新の研究:2記事】

虐待されると脳が破壊される、そして社会的ネグレクトという新しい概念。それらにメスを入れてみました。【社会的ネグレクト】については、私のライフワークですので、随時、新記事を投稿する予定です。

⑦本当に【虐待】されると脳が破壊されるのか?最新の研究に迫る

⑧私は虐待されたの?最も多い5番目の虐待【社会的ネグレクト】を生きる人々

【虐待へのカウンセリングの実際:1記事】

実際に虐待のカウンセリング、つまり愛着障害のカウンセリングはどのように行っていくのかを解説しています。これは援助者だけでなく、虐待を受けた人々にも有用な記事になるでしょう。

⑨【愛着障害】これで回復!虐待された人々への支援のための2つのポイント

【⑩ゼロから生きるために一番大切なこと】

愛着障害は治ります。つまり、虐待を受けて育っても、愛着スタイルが安定型でなくても、カウンセリングや良好な環境の影響下で、安定型に変化していく可能性はあるのです。分かりやすくいうと、生きやすくなるのです。

しかし、ここで水をさすようなことを言うかもしれませんが、普通の人のようにはなれません。普通の人のように、暖かな人々に包まれて、ずっと暖かな気持ちに包まれていることはできません。では、どうなるのでしょうか。

  • ずっと暖かな気持ちでいることはできるのですが、
  • その気持ちにずっと包まれていることはできないのです。

これはいったいどういうことなのでしょう。虐待を受けた事実は、あなたの人生の刻印ともいえるでしょうか。【これまでもひとりだった、だからこれからもひとりだろう。】あなたが生きた証がこのような態度を取らせるのかもしれませんね。またこういうことは、あなたの人生の終わりまでずっと続くかもしれません。これを別の言葉で表現するなら、

  • 孤独を楽しんでいる。

あなたはこれまでずっとひとりでした。それを寂しいとも思わなかったし、寂しい感情を封印していたともいえます。暖かな気持ちに包まれると、当然寂しい気持ちは吹きだしてきてもよさそうなのに、そういうこともありません。暖かさを求めることをどこかで諦めているというか、やっぱりひとりがいいと思うのです。アキラメとは「明ら眼」ともいえます。覚醒している状態です。ヒマラヤの山奥でひとりでひっそり修行する禅の僧侶のようです。

  • これまでも、これからも、ひとりでいい。

ムーミンのスナフキンは、日中はムーミン谷で人々と交流しますが、夜になると山のふもとまで登って、そこでひとりでテントを張って、ひとりで夕飯を食べ、ひとりでハモニカを吹いて寝ます。彼はそれで十分満足しています。孤独を楽しんでいるわけですね。

暖かい気持ちは知ってはいるが、そこに留まろうとはしません。それが愛着障害から回復してきた人々にとっては「普通の」ライフスタイルなのです。そこには普通の人々が感じることのできない、深遠な孤独の味わいのようなものがあるようです。

あなたの外側では、抵抗できない虐待の世界が繰り広げられていたでしょう。まるで戦場でした。よくそこから帰還しましたね。そして、あなたは自分の内側にどんどんと降りていって、そこであなたが出会ったものは、あなたしか知らない世界。広くひろがった、青空がみなぎっている、南風が強く吹き、鳥が上昇気流を滑降し…、そこはまぎれもなくあなたをこれまで支えてきた世界です。それがあったことを知るでしょう。そこまで分かればOK、これからもきっと大丈夫。幸運を祈ります。

◇レオ・レオニのカメレオンの話

最後にカメレオンの話をして、この虐待シリーズを終えたいと思います。カメレオンは周囲の色で自分の身体の色を変化させます。そこに不満をもったカメレオンが、自分の色を探しに旅に出ます。そしてとうとう自分の色を見つけます。自分の色って何だったのでしょうか?それは、仲間と【一緒に変化】すること。これが自分の色だったのです。

何も固定された色を持つことだけが、人生にとって必要なものではありません。柔軟に変化(へんげ)することだって、その人なりの【色】なのです。そして、それはね、仲間と一緒にやりましょう。

虐待を受けた人はひとりだから仲間を作ることじたい遠ざけています。それはね、あなたの習い性だからそれでいいのです。ぴったりとくっつく必要もありません。ちょっと遠くから離れて、同じ色に変化してくれるその人がいれば、それで本当に、あなたの人生はハッピーに終えることができるでしょう。カメレオンの話も、「ふたりはしあわせに暮らしたとさ。」で終わっています。

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親との関係が不調と思う人、自分が子どもを虐待しそうと思う人は、ソレア心理カウンセリングセンター(埼玉県)へ

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