・マインドフルネスのやり方がいまいち分からない
・瞑想教室に通いたいが高額だ
・ダイエットに効果的と聞いたが…
・マインドフルネスの効果を感じられない
この記事では、マインドフルネス瞑想とはどういうものなのか、そしてどんなやり方が適しているのかを解説します。
このマインドフルネス、病院ではうつ病、不安症やパーソナリティ障害への認知行動療法のパッケージスキルとしても導入されています。
臨床心理士がお伝えするこの知恵は、のべ2万人の悩みを聴くなかで学んできたものです。
途中休みをはさみながら中学2年生から今まで、50年ほどやってきた経験も交えてお話していきます。
前半で「一般的なマインドフルネス」の話をします。
後半で「ソレア(私)のマインドフルネス」を紹介しています。
結論をいうと、やり方はなんだっていいのです。【寝ながらでもOK】。ある意味、あなたのその方法でOKなんです。自己流でOKなのがマインドフルネスです。大切なのは原理を知ること。原理さえ知っていれば自分の方法で十分なのです。
ただどういう方法があるのかを知っておくのも悪くはないでしょう。マインドフルネスの最初の一歩はこういうのがありますと紹介しつつ、後半の本質へ迫っていきましょう。自分のやり方が本質というのもおこがましいですが。
■マインドフルネスとは?
マインドフルネスは最近話題の禅テクニックと考えてもいいでしょう。NHKの番組やGoogle、Facebookなどの企業でも取り上げられて、聞いたこともあるかと思います。医学だけでなくビジネスにも広く影響を及ぼしているのです。
一般的には、マインドフルネスは禅(ヨガ)のことであり、
- 呼吸法
- 瞑想法
などが方法論として扱われています。
客観的に自分の【今の感じ】に気づいていること。いま自分はこんな感じだな。いまこんな気持ちだな。そうやってジャッジせずに自分を見ている状態です。
言葉でいうとこれだけですが、なんだかよく分かりませんね笑。そのために瞑想とか呼吸法とかするわけです。
- 呼吸するなら、呼吸にだけ意識を向ける。雑念が出てもOK。また呼吸へ戻ればいい。
- 瞑想して座るなら、座っている感じだけに意識を向ける。雑念が出てもOK。また瞑想へ戻ればいい。
呼吸と瞑想のエッセンスはこんなもんです。これ以上でもこれ以下でもありません。
◇とはいうものの、やり方は?
- 背筋のばして、半眼。
- 1日10分くらい。余裕があれば20分。参考までに、マントラ中心としたTM瞑想(マハリシによる)は1回20分ですし、イメージを中心としたセブンテラス瞑想(ポール・ソロモンによる)は1回60分くらいです。
- 雑念は必ず出ます。そのために「吸っている、吐いている」と実況中継するときもあります。雑念が出てきたら、「雑念」と実況中継する方法もあります。
こんな感じですが、【寝てもいい】です。雑念は出放題OK。これがソレア流です。
◇何年くらいやれば効果を感じるのか
本によって効果に至るまでの記述がバラバラなのでなんとも言えません。
私の体験での数値ですが、
- TM瞑想でもセブンテラス瞑想でも【半年】くらいは必要でした
- 後で解説するソレアのアクティブ瞑想は【1年】くらいやってください
- コツは【寝ながら】やる です
◇いつやるの?
- 早朝
- 就寝前
- いつでも
特に朝はすばらしい瞑想タイムとされています。私は朝15分、昼15分、夜30分やったりしていました。関連記事もご覧ください。ただ、その時間!という決まりはありません。アクティブ瞑想なら、歩いているときでも、ご飯を食べているときでもできますから。
▼カウンセリングのゴールデンタイムは、実はいつ?【瞑想と関連あり】
◇マインドフルネスの効果
次の効果があるとされています。
- ストレス低減
- 集中力がアップする
- 免疫機能のアップ
- 余裕ができ、人との対応が丁寧にできるようになる(人間関係の改善)
◇ダイエット
ダイエット効果もあると言われています。つまり一瞬一瞬に集中して食事をするために、少量で満足するというわけです。インドの瞑想を主体にした健康法であるアーユルベーダでは、
- 食事は20分かけてバランスよく食べること
- 毎食、白湯を飲むこと
- 会話せずに味に集中して食べること
などが推奨されています。これがダイエット効果につながるのでしょう。
◇マインドフルネスとヨガの関係
TM瞑想やセブンテラス瞑想では、瞑想をやる前に10分ほどのヨガのストレッチをやります。身体をほぐしてからこころをほぐすという順番です。これはインド数千年の知恵と言えるでしょう。ヴェーダの叡智ですね。
同じように気のボール(ソレア流のアクティブ瞑想)も始める前に身体ほぐしをします。それが顔ヨガです。顔ヨガのいいところは、脳がリフレッシュした感覚に近い感覚を作れるところです。【顔ヨガ→気のボール】という順番でやります。
■マインドフルネスの本、3選
マインドフルネスの書籍も無数に出ていますが、私がおススメする本は、マインドフルネスの哲学の神髄が書かれている3冊です。バックボーンには道教の思想があります。
- ハコミセラピー―タオイズムと心理療法(グレッグ・ヨハンソン、ロンクルツ)
マインドフルネスとは、何かの方法論ではなく【思想】であることがよくわかる本です。実践書より原理を知ることが大切なのです。方法論というのはいくつでもありますし、時代が変われば変わります。キリがありません。たとえば2030年にもなればVRを使ったマインドフルネスなどが現れるでしょう。大切なのは原理です。原理が分かっていれば、ご自身で応用が利きます。
そのためには非常に重要な本であると言えます。ただ絶版なんですね。
英語版はキンドルで$14です。こちらをお勧めします。簡単な英語ですのですぐ読めるし、難しいときはgoogle翻訳してみてください。キンドルなので翻訳もすぐできますね。
- Grace Unfolding: Psychotherapy in the Spirit of Tao-te ching
(by Greg Johanson (Author), Ronald S. Kurtz (Author) Format: Kindle Edition)
これは非売品の小冊子ですが、私が書いたものです。無料でダウンロードいただけるので、よかったらお読みください。タオイズムをベースにしてマインドフルネスの【原理】を書いています。
だいたいどの本を読んでも、マインドフルネスや瞑想のときは「眠らないように」と書かれています。眠ると、集中していないことになるからですが、私は【眠ってもいい】と思っています。むしろマインドフルネスをやりつつ眠れば最高に気持ちいいのではないでしょうか。
マインドフルネスはライフスキル=自分の人生を生きる礎なので、どのように使ってもいいのです。ご自身が気持ちよくなれば。
こちらは方法論にかなり特化しています。細かく書いているのでノウハウとしてどのようなマインドフルネスがあるのか、網羅的な知識を知りたい人にはおすすめです。
■マインドフルネスおすすめアプリ3選
ちょっとした時間にマインドフルネス瞑想が出来ます。スマホで手軽に起動しますので、習慣化するにはいいでしょう。こういうアプリはAppleですね。Android も一つ入れてありますので参考にしてください。
4歳以上対象、iPhone、無料、日本語訳あり、5分の瞑想
4歳以上対象、iPhone/Android、無料、英語のみ、5分の瞑想
4歳以上対象、iPhone、無料、日本語のみ、10分の瞑想
ここから後半、「ソレア(私)のマインドフルネス」を解説します。これまでの一般的なマインドフルネスは座ってやる瞑想でした。ヴィパッサナー瞑想は歩く瞑想(動禅)と言われています。この記事では、ヴィパッサナー瞑想も静かな瞑想に入れています。
■パッシブ瞑想(ソレア流)
関連記事には動画も貼ってあります。動画は音声だけになります。催眠でよく使われる誘導プロトコルですので、実績はあります。瞑想としてはパッシブ、静かな瞑想ですね。
■アクティブ瞑想(ソレア流)
ではアクティブ瞑想とは何か?自分への瞑想と同時に、相手を想定してヒーリングができる、つまり相手にも働きかけることができる(アクティブですね)瞑想であること、と定義しています。おそらくこの定義は高間独自のものですので、そんなもんかくらいで考えておいてください。
アクティブ瞑想の特徴は、
- 脳の疲労感というものが数分で取れます。
そちらへ特化していると言っても過言ではありません。毎日、感情労働に四苦八苦している心理職必携のスキルです。 - アクティブ瞑想は、いつでもできます。夜、寝ながらでもできます。瞑想しながら寝てしまってください。気持ちのいい睡眠が保証されるでしょう。眠れない人は、ぜひ寝ながらのアクティブ瞑想を習慣化するといいでしょう。
関連記事をお読みください。
▼ 【2つのマインドフルネス】カメハメハ瞑想とはヒーリング型瞑想
■気のボールに対しての、読者からの質問への回答
わたしのアクティブ瞑想は別名「気のボール」と呼んでいます。気功のようにカメハメハの気のボールを作るからです。
質問A:悟空やナルトみたいに、ひたすら手のひらに集中して気のボールを作るようなイメージなのでしょうか。マインドフルネスは、自分の思いをひたすらに客観視する ものだと思っていたので、手のひらに気を集めるというやり方が、とても具体的で新鮮でした。
フラットな気持ちになるというのは、実はとても難しいことなのです。まじめな人は、自分のやり方はあっているのだろうか?という不安がすぐに押し寄せてきます。これは日本人だけに限りません。
自分のやり方に自信をもつには、そのやり方で【自分が楽になっていることを体験する】ことです。
瞑想というのは、アクティブでもパッシブでも、特別なやり方があるわけではないということです。自分がそれによって楽になっているなら、そのやり方はあなたに特化したやり方であり、OKなのです。続けてください。
ひたすら手のひらのボールに集中していると緊張してくるので、マインドフルな状態からは遠ざかっていきます。
手のボールを感じつつ、外へ同時に目を向けている感じがいいです。
質問B:こんばんは。両手をにぎにぎしてこめかみ辺りに何となく当ててますが、気持ち良さが実感できません。手に気を込めないといけないと無意識に考えているのか、意識の置き所を考えているせいかも知れません。今度は頭を空っぽにできないせいかも知れません。難しいです。私の場合、魂の居心地の悪さが根っこにあり、それと関連している気がします。戸惑いながらでも続ける方が良いのかなぁ?と思いながらも毎晩1分程度やってます。
質問Aの方と同じですが、意識の置き所というのは重要なポイントですね。そのへんは理解されていて素晴らしいです。
この意識の置き所が、手のひらと自分の外部の両方同時に存在しているといいでしょう。
瞑想はとにかく継続が唯一なので、しつこくやってみてください。1分なら、それを一日のうちで何回でもやってみてください。トイレに行ったとき、買い物に行ったとき、ご飯を食べているとき、インターネットを見ているときなど、【どんなときでも瞑想をやっている】感覚で1年ほど続けてみてください。
地味にやっていくしかありません。瞑想はスピードとは真逆なことなので、すぐにできなくても諦めないでください。瞑想がなかなか習慣化しないのは、時間をかけないからです。理由は実にシンプルですので、細く長くやってみてください。
気持ちよさを実感したいなら、顔ヨガをやってみてください。関連記事を貼っておきます。あの感じが瞑想でも出てきたら、うまくできているといってもいいでしょう。
▼ほうれい線撃退!美容の顔ヨガ【実はアクティブ瞑想との深い関係】
質問C:【気のボール】深呼吸しながら胸、お腹に力を加え、ギュッとしたら力を抜く。理解出来ましたが、力を入れた時に、力を抜くまで呼吸が止まってしまいます
気のボールの瞑想の前に行う呼吸についての質問です。呼吸だけ練習するといいでしょう。呼吸は次の順番でやるのがスタンダードとされています。
1.「呼吸」という漢字をみると、吐いて→吸うということです。呼ぶというのは「吸う息を呼んでいるのです。西洋は逆ですね。吸って→吐いて です。まあ、やってると前後分からなくなるのでどっちでもいいのですが、「あ、そういうことか」くらいに覚えておいてください。
2.まず息をゆっくり吐きます。6つくらい数えて吐き切ります。お腹に力を入れて、へこんでいくことを意識しながら。「呼」の段階です。
3.吐ききったらお腹の力を緩めます。
4.同時に空気が入ってきます。「吸」の段階です。吸おうとしなくても自然に空気が入ってきます。4つくらいで吸い込みます。
5.お腹が空気で膨れたら、一瞬、そのお腹をへその下あたりに押し込むようにお腹に力を入れます。ステップ2へ戻り、繰り返します。
質問された方はステップ5が難しかったようですね。確かに、これは難しいですね。一瞬のことです。呼吸を止めるというのではなく、呼吸の中のひとつの段階として行えるようになるまで練習してください。最初は頭がクラクラすると思います。私もそうでした。
質問D:真面目な人ほど熱心にとりくむとできない、と 以前アドバイスを頂いてからはテレビを見ながらとか、何々しながらという感じでやってます。 興味があるのが、遠隔ヒーリングです。大学生の娘が新潟にいるので、娘の事を思いながら気のボール作ってますが、遠隔ヒーリングは、相手に何かを伝えたり、健康になったり、具体的に何かの効果があるものなのでしょうか?(真面目に取り組みすぎてるのかも?デス。)エビデンスは、まだないのでしょうが、虫の知らせ的な効果が期待できるものなのでしょうか?やってる私自身の安定に繋がるのでしょうか?
はい、テレビ見ながらやってみてください。そのうち「気持ちよさ」が分かってきますよ。この気持ちよさはあなたの身心の健康につながります。でも、どんな気持ちよさか、よく分からないですよね。そんなときは、顔ヨガをやってみてください。あれをやった後のような気持ちよさになります。
じゃ、気のボールでなく顔ヨガをやればいいじゃないかと思われると思いますが、それとはなんかレベルが違うようです。顔ヨガやっても遠隔ヒーリングはできませんが、気のボールなら可能です。
ここからは怪しくなりますが、エビデンスもありませんが、娘さんのことを思いながらやってあげてください。娘さんの健康増進にもなりますから。免疫系は確実にアップします。気のボールが作れるようになって、自分が「気持ちいいな」と感じるようになってきたら、その気のボールの中に娘さんのイメージを入れるような感じでやります。
そして一緒にまた気持ちよくなってください。
質問E:実際に高間先生が手のひらを合わせてゆらしている動画を見ると、右手左手を上下変えています。
確かにそうですね。あれは無意識でやっている感じです。どっちでもいいですよ。こねたほうが良さそうならこねてもいいし、そうでなくてもいいし。そのへんは自由にやってください。瞑想はアクティブでもパッシブでも自由にやらないと、緊張するだけで肩の凝るものになってしまい、本末転倒になってしまいますから。
■まとめ
一般的なマインドフルネスは禅であり、呼吸法、瞑想法が中心です。自分の【今の感じ】に気づいていることです。
やり方は、背筋のばして、半眼。1日10分くらいと言われますが、数分もOKです。寝ながらやってください。そのまま寝てしまってもOK。睡眠の質が改善されるでしょう。
やる時間は、早朝と就寝前、そして【どこでも】。
効果としては、
・ストレス低減
・集中力がアップする
・免疫機能のアップ
・余裕ができ、人との対応が丁寧にできるようになる(人間関係の改善)
おすすめの本は3冊あって、
- ハコミセラピー―タオイズムと心理療法(グレッグ・ヨハンソン、ロンクルツ)
- 治療のためのマインドフルネス2019
- マインドフルネスストレス低減法(ジョン・カバットジン)
マインドフルネスのアプリがあって、
- マインドフルネス・アプリ
- Simple Habit
- cocorus-マインドフルネス瞑想/睡眠・Sleep瞑想
ソレアのアクティブ瞑想についてはヒーリングも同時にできるというバイリンガル的な瞑想です。脳の疲労を取るには最高の瞑想ですので、ぜひ習得してください。関連動画も参考になさってください。
▼私の変わった瞑想スタイルをお教えします【超シンプルです】
▼ アクティブ瞑想へのお誘い【もう一つのマインドフルネス】
▼ 【2つのマインドフルネス】カメハメハ瞑想とはヒーリング型瞑想
最後に読者からの質問に答えました。
カバットジンが著書で語っていますが、瞑想が何かの役にたつという考え方は瞑想の本質から離れていくのです。本質は【何もしない】つまり、サントリーのCMの名言【何も足さない、何も引かない】これが瞑想の極意と言えるのです。これを全体性と言います。
◇マインドフルネスとフロー・ゾーン
この二つは似ている領域です。どちらもライフスキル、つまり人生を生き抜くスキルであることは間違いないでしょう。フロー・ゾーンについては別の記事でお話します。
◇瞑想の種類は3つ
これ以降は、知識として興味のあるかたのみお読みください。HSPの提唱者、アーロン博士によると、瞑想には大きくわけて3つの種類があるといいます。
私はこの50年間、ほとんど欠かすことなくTMを日に2回やっている。瞑想には3つあり、①集中瞑想②マインドフルネス③自己超越瞑想。
E.N.Aron, The Highly Sensitive Person, 1996
- 集中瞑想
一般的な禅などの【精神を統一(集中)させる】もの。ひたすら自分に集中していく、座って行う禅や動く禅などがある。動く禅は、ひたすら自分の動きを実況中継していく。
- マインドフルネス
瞑想中に、自分の呼吸、身体、思考を意識して、【瞑想後もそれらを見つめ直すこと】で、より自分の身体や思考に気づけるようにするためのもの。現在、瞑想というと、このマインドフルネスがよく紹介される。企業での導入も多い。やりやすい瞑想とも言える。
- 自己超越瞑想
TMやキリスト教のセンタリングの祈りなど。【可能な限り静かな活動レベルにこころが到達する】ことを目的とする。思考してもいいし、寝てもいい。脱力しながら自己を越えていくこと。
TMの他には、セブンテラス瞑想やアクティブ瞑想(気のボール)などがある。
自己超越瞑想は、何かを羅針盤にして自己のエネルギーレベルを下げていきます。TMならマントラ、アクティブ瞑想なら気のボールを羅針盤にします。
また、アクティブ瞑想は、マインドフルネスと自己超越瞑想の両方の技術を兼ね備えていると言えます。
アーロン博士はご自身のことをHSPと公言しています。そして彼女は数十年に渡って毎日朝晩、TM瞑想をやっているそうです。つまりHSPには、自己超越瞑想が効くという最たる例がアーロン博士です☺
アクティブ瞑想に興味をもったら、ソレア心理カウンセリングセンターへ 相談する