【人生にむなしさ】を感じている敏感な人(HSP)の生きるヒント

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・孤独を感じる
・他人は自分よりも充実していると思う
・何をやってもうまくいかない
・大切にしていたものを失った
・信頼できる人が誰もいないと気づいた

こんな思いを感じたとき、人は「むなしい」と思います。そして、このような空虚な思いを感じながら生きている方は少なくありません。HSP(Highly Sensitive Person: 超敏感な人)傾向のある人も、その一人です。

そういう方はどのように回復へのスタートラインへ立てばいいのでしょうか。この記事では、人生にむなしさを感じている人へのヒント3つを紹介します。ご自身がHSPと思われる方にも役立つ記事でえす。

臨床心理士がお伝えするこの知恵は、のべ2万人の悩みを聴くなかで学んだものです。その3つのヒントとは、

・むなしさを埋めようとしない
・外に居ながら引きこもっていることを理解する
・大人になるとは、むなしさと生きること(フランクルを読もう)

自分が外を歩いているときでも引きこもっている状態であることに気がつくことです。外にいてもひとり。その自覚がスタートラインです。そして、むなしさは埋めるものではないということです。

この記事のテーマとなるヒントに行く前に、一般的なむなしさ対処法をざっとみてみます。

■一般的な【むなしさ 】 対処法

Hand on a rainy window
降りしきる雨、こころの表面を流れ落ちてゆく

むなしさを解消するための何か方法があるのではないかと考える人がいます。大多数の人はそれを求めるでしょう。むなしいのはしんどいですから。

世の中にあふれている情報を整理すると3つあります。

  • 新しい目標をたてる―目標の中には10年後の自分をイメージしておく。
  • 自分にやさしく―他人と自分を比べないことです
  • 刹那的にならないーギャンブルやアルコールなどの依存物質、依存行為に走らない。

これらは一見すると正しいように思えます。

しかし、新しい目標を設定するというのは結果を求めることになります。むなしいときに、何らかの結果が提示されると、余計に無気力になる可能性があります。うつの人に「頑張って」というのと同じです。だから、目標についてはむなしさが治まってからのほうがいいでしょう。

自分にやさしく、刹那的にならないためには、どうすればいいのか?それについて、これから説明します。(動画も以下を中心に話しています。)この記事のテーマです。

■むなしさを埋めようとしないこと

むなしいときはマインドフルになること。「むなしいんだ」と、むなしいと感じることを止めようとしないことです。【むなしさから逃げようとしないこと】です。空虚なものを埋めようとしないこと。あるがまま。この瞬間を生きようとすること。空っぽのとき、自分の体の中には風が吹き抜けていきます。これは大変です。でもその大変さに抵抗しないことです。そういうのはホント大変だよね、と思えるようになること。これがその回答です。

答えになっていない回答です。しかし、だいたい答えにならないものが答えになっていくのがこの世の成り立ちです。

むなしいという気持ちを感じているのはあなた自身です。自分からは逃げられません。だから自分の気持ちからも逃げられません。その気持ちに対峙すること。これがむなしさへの対処その1です。

その代わりというと何ですが、自由が足りないんだと思ってみることが、何かの突破口になるかもしれません。関連記事を張っておきます。

▼関連記事
【HSP(敏感な人)】自信がないときは【自由がない】と言い直そう

■空っぽの世界とは?

むなしいと感じる人は、空っぽの世界を感じています。自分の中身がなかったり、自分の中心が空っぽだったり、怖かったり、弱かったり、軽くペラペラしたようなものを感じています。

そういう人の多くは、人の眼が怖くもあります。つまり他人と比較してしまうのですね。会社で仕事を終えて帰るとき「お疲れさま」と周囲に声をかけるときが一番怖いと言う人もいます。会社を出て守衛のいる門を出るまで気を抜けない、ずっと緊張していると言います。とにかくそれほどに怖いわけです。

◇空っぽの空に潰される

amazarashi 2011年のデビュー曲。「楽しけりゃ笑えばいいんだろ、悲しい時は泣いたらいいんだろ、虚しいときはどうすりゃいいの?教えて教えて」と、何度もリフレインされます。さて、むなしいとき、空虚なときはどうすればいいのでしょうか。

一般的には、そんなことないよ大丈夫と思ったり、深呼吸して整えたり、足に力いれて踏ん張ったりします。何か充実感のあることをやったりもします。それでむなしさが埋まるならそれでいいのです。しかし、そういうコントロールも効かない人はどうすればいいのでしょうか。

むなしさが深い人は、そのような付け焼刃のことなどは何の役にもたたないことを知っています。

感情はやっかいなものです。その感情を納めようとすると暴発する傾向にあります。怒り、不安、恐怖、空虚などは、抑えよう、コントロールしようとするほどに反発して強大化してくるのです。むなしいとき、充実したことをして、それを埋めようとしても、余計にむなしさを感じたりする、あの感じです。

■外に居ながら引きこもっていることを理解する

A man behind foggy window
むなしさの中を、人は行く

空っぽを感じながら社会で生活している人々は、外に居ながら引きこもっている感覚があります。完全に家の中で引きこもっているのでなく、変な言い方ですが、「外で」引きこもっているのです。

この感覚がひどくなると、自分の体の内側へ解離する「着ぐるみ解離」という状態になります。自分のこころが自分の体の内側に収縮していくのです。もう一方の解離は、外側へ出る、幽体離脱型の解離です。解離を解説した過去記事もご覧ください。

空虚な感じを抱いている方々は、外に居ながらこころは引きこもっています。そういうふうに「外で引きこもっている」ということを理解する。ここが回復へのスタートラインになるでしょう。

■大人になるとは、むなしさと生きること(フランクルを読もう)

人生の後半を、空虚の研究に費やした精神科医がいます。アウシュビッツから生還して「夜と霧」を書いたフランクル。

彼は、【空虚というのは、人生を送るなら必然的なもの、抵抗すべきものではない】と言います。特に、40代、50代の中年期にさしかかって年齢的にこなれてくると、自分の人生が空虚であることを認めざるを得なくなります。

・人生に対する空虚感というものは、不健全なものでもないし、無意味なものでもありません。

フランクルやマズローなど、人間の内面的成長を説く心理学者の多くが、空虚感は人間が精神的に飛躍的な成長を果たそうとするときに必ず生じるものであると言います。

人生の意義、運命、神への問いなど、誰にも答えられないことに悩み苦しむことを、スピリチュアル・ペインといいます。このたましいの痛みは中年期に感じやすいといいます。むなしさは、このスピリチュアル・ペインと通じているところもあるでしょう。

人は、自己の内面が空虚であることを認めざるをえないとき、静かにフランクルを読みましょう(*1)。

■まとめ

むなしさを感じるときは、

・むなしさを埋めようとしない
・外に居ながら引きこもっていることを理解する
・大人になるとは、むなしさと生きること(フランクルを読もう)

これらをヒントにしながら、ひとまず生きのびてください。しばらく経つと、むなしかった自分、何者でもない自分に気がつくでしょう。

A tree in the blue fog
霧が晴れる日は来るでしょう – Our day will come

Reference

*1)諸富祥彦: 知の教科書 フランクル, 講談社選書メチエ, 2016

どうしようもなくむなしくなったときは、ソレア心理カウンセリングセンターへ

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