愛着障害は、DSM-5によると、次の2つに分類されています。これらはどちらも、PTSDという枠に入っています。つまり心の傷であることが常識となっているわけです。
A. 反応性愛着障害
B. 脱抑制型対人交流障害
これらは時々、発達障害に誤診されている場合があります。Aはその引きこもった感じから自閉症スペクトラム症に、Bはその節操のないナレナレしさにADHDに誤診されるわけです。
けれど、この2つ、見た目は全く違うように見えますが、どちらも愛着への恐怖がベースにあります。
Aの方は人との交流を怖がるわけですので分かりやすいですが、Bの方は一見すると人当りがよさそうで誰とでも仲良くなっている感じがするので人が怖くなさそうに見えます。
しかしこういう人は、恋愛の場面になると、何人もの異性と付き合う場合があります。そのほうが一人と深い情愛の関係にならないので安心なんですね。深い愛着関係を恐れているゆえ浮気性のように目に映るときがあります。いわゆる「ダメンズ」といわれる人の中にも、こういう人はいるでしょう。ダメンズの全てが愛着障害というわけではないので、ご注意ください。
Bのパターンは、経験的には、男性>女性のように思います。男性の愛着障害の方に多いように思います。これは生物学的なものも多分にあるのかもしれません。つまりオスは外へ向かって狩りをし、メスは巣ごもりをし子どもを守る、というような本能的なものが働いているのかもしれません。
Aは回避型(愛着軽視型)の愛着パターンを作ることが多く、Bは無秩序型(未解決型)の愛着パターンを作ることが多いように思います。
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