【自分でなくてもいいが自分でもいい】という自己受容

この記事は約3分で読めます。

他人中心で生きていると、いつも外からの視線に怯えて緊張して、生活の質というものが下がっていくようです。これを自分中心にシフトしていけると楽になっていけるでしょう。自分中心とは、利己主義でも個人主義でもないのです。

Up, up and away

ビートでジャンプと邦訳されたThe 5th dimension の60年代のヒット曲です。確か航空会社のCMで使われていた曲でしょうか。

気球に乗って一緒に飛んで行こうよ、
空高く。
上へ、上へ、私の気球で!

そうやって気分をアップさせて生きられるのは、生活の充実感がありますよね。

空というのは、人を何かそのように引き上げてくれる力があるようです。上を向くということですね。瞳を上げるということですね。

上を向いて歩こうという歌もありました。

曇っていても、晴れていても、空を見ていると、その彼方に何かを感じることができるかもしれません。空はそういう不思議な力があります。

感じる何かは、かなしみであっても、喜びであっても、どっちでも構わない。

そうやって生活の質を上げて行きましょう。普通に生活できている人はそれで行きましょう。

ただ、深い悩みに落ち込んでいる人にとっては、空を見ているだけでは生活の質はあがらない。そういう人たちはどのように気持ちを up, up and away するのでしょうか。

生活の質をアップさせる

QOL (Quality of life)とは、自分の人生の中でいかに幸せに感じているか、生活の質とも訳されます。医療や福祉の現場でよく使われる言葉です。このQOLをあげるために援助職の人は色々と考えます。

自分はダメだというふうに思っている人は多いと思います。そういう人々がカウンセリングにやってきます。完璧主義の人はつらいです。完璧でないと怖いし、完璧も怖い。完璧が怖いのは、いったん完璧にしてしまうと次回からもそうしないといけないと追い込まれてしまうからです。そういう人は、いつも自分はダメだなと思っています。毎日時間に追われて余裕なく緊張しています。

しかし、自分への振り返りを通して、だんだんと、自分はできたね、という体験を確認するようになります。これによって生活の構えのようなものが緩くなっていきます。少し緊張しなくなる。自己受容ですね。自分に優しい。

そこからさらに、「自分でなくてもやれる人もたくさんいるが、でも自分でもいいのだろう。」というとこまで上がっていく。他人を承認して自分も認めるということです。

ここまでくると「QOLが上がったなと感じている」と話されます。ここまで来るのはずいぶんと大変な山道を登ることになるのですが、人も認めて自分も認める。

ただこれも行きつ戻りつですので、また元の感覚に戻ることもありますが、その行ったり来たりは回復していることの証でしょう。

ホップ、ステップ、ジャンプと良くなっていきます。完璧主義とは他人を中心にしています。他人の眼が気になっているから完璧主義なんです。ホップの段階は他人中心、他人主義。

そこから「自分はできるね」とシフトして、最後に「自分でもいいよね」となる。自分中心主義です。Self-oriented ということでしょうか。利己主義とは違います。個人主義ともなんか違いますね。自分中心なんですから、揺らぎようがないのです。

個人主義とは、私見ですが、社会学的な言葉のように感じています。心理学で個人主義なんて使うと、なんだか冷たい風が吹くようで私は嫌です。そこまで冷たくしなくてもいいのが心理学でしょう。自分中心でいい。自分主義でいい。(利他主義とも話の土俵が違うようですね。)

自分に優しい、なおかつ他人へも優しい。そうなると生活の質はアップしていくという話でした。QOLがアップするのです。カウンセリングはこのようなQOLをアップするために行われているとも言えるでしょう。

安全な空間の中で傾聴され、自分中心主義で生きたいときは、ソレア心理カウンセリングセンターへ。

相談する 
タイトルとURLをコピーしました