児童には魔法が効く?小栗正幸の魔法の言葉とオープンダイアローグ

この記事は約3分で読めます。

10代の子どもたちには魔法の言葉を使った対話が大切ですが、その前にしっかり傾聴することがもっと大切です。魔法の言葉を覚える必要はありません。しっかり傾聴していれば、その中から子どもたちの宝石を探し当てることができるからです。

2分の1の魔法のスキマスイッチ「全力少年」

ピクサー2020年の新作「2分の1の魔法」の日本語版のエンディングは、スキマスイッチの全力少年です。少年のもつ純粋なパワーのようなものを詠っています。スタンドバイミーのような感じですね。

ディズニー&ピクサーの新作は魔法です。かつて魔法があふれていた世界を描いています。全力少年の世界観と被るところがあるのですね。ハリーポッターの主演が少年のように、魔法と少年というのは一つの普遍的なテーマなのかもしれません。

小栗正幸先生の魔法の言葉

「支援・指導のむずかしい子を支える魔法の言葉」支援の導入部分に魔法の言葉を使うということが切り口ですが、この本の主張は、対話の必要性と読みました。傾聴だけではうまくいかない、対話が大切だと。確かに10代くらいまでは傾聴だけではうまくいかないのは事実でしょう。対話が必要です。

対話は20代以降でも必要ですが、特に10代の子、発達に問題のある子は必要になります。

家族療法の新しい風、Open Dialogue は開かれた対話という意味です。対話を意識した会話に支点があります。相手と話をしながらすり合わせていくのが対話です。すり合わせのないものは雑談と言います。カウンセリングが雑談にならないように、カウンセラーは気を付けてください。対話していると、ついつい雑談に流れがちだったりしますから。

では対話にとってまず何が必要なのか。対話するための準備は何か。それは「傾聴」なんです。以前ご紹介した高橋和巳先生の「聴く技術」が大切なんです。この本には傾聴だけではうまくいかないよ、と書かれていますが、傾聴ができないと対話もできないということには触れられていません。ここがちょっと弱いかなと思います。

でも傾聴に関しては、先ほど述べた高橋先生の良書があります。それで学べば十分で、その上に小栗先生の本が乗っかるようなイメージです。

Open Dialogueは傾聴でした。傾聴して傾聴して傾聴する。それができてから対話がようやく出てきます。まずは傾聴、これを3年やる。そのあと対話を取り入れてもいいでしょう。

傾聴だけではうまくいかないケースもありますが、それでも傾聴は大切です。うまくいかないのは、傾聴のやり方がうまくいっていないということもあります。それくらい傾聴は難しいのです。まず傾聴ができるようになってから対話を試行する。これがカウンセラーの取り組み方としては良いのでしょう。

よく聴く。すると、ちょっとした小さな言い回しや表情もキャッチできます。子どもたちのもつ宝石を見つけることができます。そのキャッチがあってそれを対話へ結びつけていくのです。それが魔法のように効いてきます。ですから、まず傾聴がないと対話は成立しないのです。

魔法の言葉を効かせるには、まず傾聴しましょう。

安全な空間の中で傾聴され、自由に葛藤を話して整理したいときは、ソレア心理カウンセリングセンターへ。

相談する 
タイトルとURLをコピーしました