介護うつの症状と予防は、うつ病と同じ【ポイントは孤立しない】

Maple leaf hanging form a branch こころカフェ(最新の心理学)
この記事は約5分で読めます。
ソレア心理学ゼミナールのYouTubeチャンネル登録はこちらをタップしてください。 (タップするとゼミナールの紹介動画が自動再生される場合がありますので、音量にご注意ください。)

・親の介護が始まって、だんだん苦しくなってきている
・親の介護のことを考えたら、自分の身体がもつかどうか心配だ

そんな悩みを持って生きているあなたに、何かのヒントになればと思い、記事にしました。この記事のポイントは、

  • 介護うつの症状を知ることで、予防につなげる(前半)
  • 実際にどのように介護うつを予防するのか(後半)

■介護うつは【大うつ病】と同じです!

Maple leaf hanging form a branch
親を助けるために、自分の命の糸を切らないで。

介護はたいへんです。注意していないと、大うつ病になってしまいます。これが介護うつです。次のようなツイートをしています。

【介護うつ】親の介護によってうつ病を発症することを指します。おもな症状としては、典型的なうつ病と同じです。①食欲不振、②中途覚醒、早朝覚醒(寝つきは良い)、③疲労や倦怠感、④イライラや焦り、⑤頭が思うように働かず仕事で失敗するようになり、⑥自殺願望も芽生える。

介護うつという疾病があるわけではありません。介護によって「うつ病」になったということを示した造語です。ですから、症状は「うつ病」と全く同じになります。

うつ病になりやすい性格特性として、下記のようなものがあげられます。

  • まじめ
  • 責任感が強い
  • 完璧に仕事をやり通す
  • 道徳観が厳しく、しっかりしている

そのため仕事においても、妥協せず、自分で仕事を抱え込んでしまって、それを完璧にこなそうとし、長時間労働になる傾向があります。結果的に不眠、不休で仕事をして、過重労働で倒れ、うつ病を発症してしまいます。

これらの性格特性は、一般的に大人なら誰でも持っているものです。社会で生きていくためには、このような行動様式が要求されるからです。うつ病とは、正式名が、大うつ病(Major Depression)といいます。つまり、軽度うつはうつ病とはいいません。「大きな」つまり重度のうつが、うつ病なのです。大うつ病は、【大(人の)うつ病】と読み替えてもいいでしょう。

介護うつも、大うつ病と全く同じです。親をしっかりと介護しようとする子どもたちですから、まじめで、責任感が強く、「しっかりと親の面倒を見ること。」それが子どもとしての役割だと、考えます。上記のうつ病発症の性格特性とぴったり一致します。

親の介護がはじまると、最初のうちはせっせと身体が動きます。「なんとか私がやりきらなきゃ」と頑張ります。食事や寝る時間を削って、親のために動きます。これは災害が起きたときに、みんなが全力で助け合うハネムーン期と同じです。それが始まったときは、活力がみなぎって動けるのです。しかしこの生活は長くは続きません。数か月くらい経つと、モチベーションが下がっていきます。

そして疲労や倦怠感がやってきて、動けなくなっている自分を責めだします。イライラしたり、思うようにいかないことに焦りが出てきます。当たりたくないのに周囲の人へ怒りを出したり、介護をしている親にぶつけたりします。

同時に、食欲が落ちてきて、眠りも浅くなり、真夜中に目が醒めたり、早朝に目が醒めて眠れなくなります。それでも頑張って介護を続けていると、このまま死んでしまったら楽になるのではないか、と思うことがふえてきます。介護を思うようにできない自分を責めて、こんな自分なんかいないほうがいいと、自殺する手段を考えだします。

周囲に介護をしている人を見かけたら、ぜひ気にしてあげてください。声をかけることを忘れないように。何の手助けにもならないとしても、声をかけ続けられているというのは、孤立させないということで、自殺への行動をストップさせることができるかもしれません。

■介護うつ予防のポイントは【孤立しないこと】

Brown leaf on asphalt road
ひとりで乗り切るものではありません。

介護うつの症状の特徴が分かったら、次は、そのようにならないように予防することです。次のようなツイートをしています。

【介護うつ】まずは発症しないように予防しましょう。①一人で介護を背負わない。複数で介護にあたる、②自分が休む日を必ず作る、③親戚、友人、カウンセラーに相談する、④介護サービスを利用する。介護うつは、典型的なうつ病と同じで、誰にでもかかる可能性あり。少しでも変調を感じたら、早めに相談しましょう。

うつ病が予防できるように、介護うつも予防ができます。介護が始まったら、まず介護うつにならないように予防していきましょう。あなたが倒れたら、介護している親も苦境に立たされます。

このいくつかの予防の中で、一番重要なことは、【孤立しない】ということです。自分1人の問題にしないこと。孤立していなければ、いつでも救援がほしいときSOSを出せます。普段から、孤立しない生活、人間関係を心がけていましょう。

孤立しないといっても、難しく感じる人もいるでしょう。そんなときは、各市町村の地域包括支援センターのケアマネジャーに連絡しましょう。彼らは介護のプロです。彼らと一緒に介護を継続していきましょう。地域包括支援センターの場所が分からないときは、市役所の施設案内に問い合わせてください。

■まとめ

介護うつは、典型的なうつ病の症状と同じです。

うつ病が予防できるように、介護うつも予防できます。ポイントは孤立しないこと。ケアマネジャーなどを利用しましょう。

介護が始まったら、親の状態ばかりでなく、自分の状態も把握して、介護うつを予防しましょう。

Dried maple leaves
みんなで取り組もう。

うつ病かなと思ったときは、ソレア心理カウンセリングセンターへ

この記事が気に入ったらフォローお願いします
タイトルとURLをコピーしました