愛着障害のカウンセリングは終わらない~LINEで絆がる【神田橋條治】

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神田橋條治先生の「治療のための精神分析ノート」は薄い本ですが、先生の集大成が終わったあとのエキスの残り香、雰囲気を持って描かれたような本です。書かれたという表現をあえて避けました。ここに在るのは、何かの絵のように感じたからです。

「コトバ無用の絆をいかほど得られたか」が治療にとって大切であると書かれています。コトバが無用なわけですから、これは聴覚というよりそれ以外のものでしょう。いわゆる非言語というもの。

非言語の重要性は幾度も色んなところで主張されてきています。人は会話の90%以上をコトバにならないところに頼っているとも言います。そこを見落とさないこと。これがコトバ無用の絆でしょう。

そして、この絆は「終わることなく続く精神分析」に連続しているとあります。ここから私自身のカウンセリングを、終わることなく続くカウンセリングと借用しました。

治療が終わっても、年賀状の交換などで絆を細々と続けていくこと。これが相談者の絆の体験を強化していくことになるのです。

私の未発表集の「SONGS~歌と心理学 1960-1980」に書いたのですが、神田橋先生は、愛着障害の治療は終わらないと言います。大きな山を越えていったん治療は終了するが、そこで終わりにしてはいけないと言います。数ヶ月あるいは数年に一回の面接でもいいので細々と続けていくこと。年賀状の交換でもいい、治療者と築いてきた愛着を細々と継続させていくことが大切と言います。

それは時間をかけて愛着という旨みを熟成させていく作業、その人の人生という壮大な世界のテイストを完成させていく作業ともいえるでしょう。その作業の片隅に、治療者として参加させてもらっている醍醐味が、治療者にとっても味わい深いともいえるのでしょうか。

LINEでツナガルというのは、カウンセリングでのツナガリと比べたら比較にもならないですが、終わりなきカウンセリングという示唆からすると、使ってもいいツールと言えるのではないでしょうか。年賀状のやりとりに似て。

私がいま、積極的にYouTube配信やLINE配信を始めたのは、このコトバ無用の絆を意識しているからです。配信はコトバや映像に頼っていますが、その背景にあるムードのようなものを重要にしたいと思っています。いろんなプロジェクトを立ち上げたりしていますが、それもダイレクトの絆ではありますが、それが目的ではなく、そこにある「コトバ無用の絆」の強化を行おうとしているのです。

YouTubeのコメントに対してレスをするのも、ダイレクトな直接の絆になっていいのですが、それよりも配信を重視したいのです。まず配信をして緩やかなツナガリを示していきたいと思います。ムードとはたぶん緩やかなものだからです。

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