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ソレア心理カウンセリングセンター

2020.05.01 |こころカフェ(一般臨床心理学)

コロナハネムーンの次にやってくる【幻滅期】への8つの対応



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・コロナウイルスが終息したらどのような世界がやってくるのだろう
・終息後、元の仕事のルーチンへ戻るのが不安だ





こんな悩みをお持ちのあなたへ。





この記事では、コロナウイルスの世界的蔓延を【災害】と位置付けて、今後どのように乗り切っていけばいいのか、8つのコツを紹介します。臨床心理士がお伝えするこの知恵は、9年に渡る東日本大震災の電話相談の経験から学んだものです。





具体的な乗り越え方の説明の前に、





・災害と位置付けた根拠と
・今回のコロナショックによって、人々はどのような心理的な時期を過ごすかについて解説します。





■コロナハネムーンの弊害





Heart drawn on a foggy window
しあわせの次にやってくるもの




元々緊張の高かった人はコロナの在宅ワークで助かっています。そうでない普通の人々も、【災害時のハネムーン期にいるように】、【世界がひとつになった一体感】の中での安心を感じているようです。この感覚は、東日本大震災を経験している私たちには近しい感覚でしょう。





【お家にいてみんな一つになろう!】というスローガンや、店頭には【がんばろう日本!】という横断幕も最近はみることができます。





それ自体は悪いことではないのですが、それをすることの弊害もあるのです。それは何なのかというと【一体感】なのです。





・家の中での一体感はいい←どんどんやってください。ただ、





・他人とつながっている一体感は避けたほうがいいのです。ハネムーン期に一体感を出されると、ハネムーン期を強化してしまって、より災害化してしまいます。それによって次にやってくる幻滅期とのコントラストが強くなりすぎて、本物の幻滅期に入っていってしまうという危惧からです。





今回のコロナショックが【災害】になっていってしまうことへの危惧-もう、時すでに遅いかもしれません。メディアのおかげで災害化が完了した感があり、現在のわれわれは被災者の反応に近くなってしまっています。





今の世相をみて、災害時の反応に照らし合わせると、今はハネムーン期に当たります。この災害をみんなで乗り切ろうと盛り上がっている時期です。





しかし、このコロナハネムーンは長くは続きません。夏場以降にやってくる【抑うつ時代】に備えましょう。





■災害時の反応





災害時の人々の反応というのは定型化されています。(*1)





・茫然自失期:災害の衝撃や恐怖で茫然自失の状態になる→数日





・ハネムーン期:災害後の生活に適応したかに見え、被害の回復に向かって積極的に立ち向かい、愛他的行動の目立つ時期。被災者同士に独特の連帯感が生まれる→数か月





・幻滅期:メディアが災害を報じなくなり、被災地外の人々の関心が薄れる頃になると、被災者は無力感、倦怠感にさいなまれるようになる。被災者間に格差が生じ、立ち直りが遅れている人は、取り残されたように感じる。やり場のない怒りによって、アルコールの問題、けんかなどトラブルが発生→数年





・再建期:復旧が進み、生活の目処が立ち始める。





今回は、被災というわけでなく、単一のPTSDは発生しにくいと思われますが、このまま【世の中の動きが一体感を醸造していくと被災状況が作られる可能性がある】のです。





特に、メディアに露出している人々が積極的に一体感を醸し出しています。悪いことではありませんが、それによって災害化が進み、ちょうどいまはハネムーン期にあるといえるでしょう。





■ハネムーン期の終焉は2020年夏以降





ハネムーンは数か月くらいしか続きません。東日本大震災のときの経験からするとそんな感じです。





コロナでは学校が休校になったのが3月なので、そこから数か月となると、夏~秋になるとだんだんと疲弊してくると思います。





在宅ワークにイライラとしてくる時期。この時期を【幻滅期】といって、連帯感が薄れて怒りが出始める頃です。社会的にも不安定になってくるでしょう。この時期をどう乗り切るかです。試されます。





■幻滅期の乗り越え方8つ





Snow crocus blooms
迷いの中から芽吹く




幻滅期は消極的になって抑うつ的になります。倒産も増大していく中で社会的に暗い時期に入っていきます。





◇災害時ストレス反応





ストレスによる様々な影響が心身に出始めます。災害時ストレスについてみてみましょう。





特に【依存症の問題】が浮上してきます。依存気味の方は要注意ですね。





・身体:倦怠感、頭痛、腹痛、不眠、めまい、吐き気、発汗、口渇、過呼吸、手指のふるえ、血圧の上昇、心拍数の増加





・思考:混乱、物事を決められない、集中力の低下、記憶力の低下





・感情:不安、落ち込み、孤独感、恐怖感、無力感、罪責感、怒り、イライラ、意欲の低下





・行動:落ち着かない、不注意、食行動の変化、衛生状態にかまわなくなる、ひきこもる、音や光に敏感になる、お酒やたばこが増える

一言でいうと抑うつ症状が出てくるということです。





◇幻滅期の乗り越え方8つ





幻滅期の乗り越え方(*2)は、東日本大震災で経験済みです。下記のストレス対策です。





・適度な運動をする(散歩や体操)





・食事や十分な睡眠をとる





・親がまず安心して子どもと一緒にいる





・孤立しない。この時期は人とのつながりを大切にする





・イライラしたら深呼吸(1回5分ほど)





・生活リズムを整え





・気持ちを言葉に出してみる。否定的な気持ちを隠さないこと。ネガティブOK!です。





・依存症(アルコール、コーヒー等カフェイン、ギャンブル)に注意する。飲みすぎ、やりすぎに注意。





苦しいときは一人で悩まずに、医療機関、保健センター、臨床心理士などに相談してください。





1~2年くらいの辛抱です。ここを乗り切れば次は再建期がやってきます。新しい世界を感じることができるでしょう。





60年前のネット以前の自給自足的な価値観が脚光を浴びるかもしれません。どんな世界がやってくるのか、想像の域を出ませんが、この夏以降の幻滅期を【無難に】過ごすことで、次の世界のにおいがだんだんと分かってくるようになると思います。





そのとき、そちらの世界へ行ってみようという気持ちになるためにも、日々の生活を淡々と過ごしていくことです。幸運を祈ります。





Sprouts of a tree in spring on blue sky
新しい世界へ




Reference





*1) 金吉晴:心的トラウマの理解とケア 第2版, じほう, 2006
*2) 内閣府:ほっと安心手帳,
https://www8.cao.go.jp/souki/koho/pdf/pamph-leaf/anshintetyo/a4_2.pdf





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