依存症の解決には父親像が重要【恋愛、ギャンブル、アルコール、風俗】

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芸能への熱中

ミヤゾンが依存症なのではありません。単にミヤゾンとイゾンでシャレただけです。ミヤゾンはお笑いの人ですが、ジャニーズの追っかけをしている人もいます。宝塚の追っかけもいますし、アニメ狂は全国各地の声優コンサートを追っかけて、韓国ブームは去りましたが、韓国アイドルの追っかけもありました。

私もお笑いで好きな人はいます。ミヤゾン、ウドちゃん、サンドウィッチマン、ウッチャンナンチャンの内村光良とか。

人はときどき何かに熱中することがあります。芸能関係への熱中は昔からありました。江戸時代の歌舞伎役者へのラブコールや力士への贔屓(ひいき)もそうでしょう。しかし、それ自体は依存でもなんでもなく、その依存によって本人あるいは周りの人が困ってしまうようになったとき初めて、依存症という言葉が浮上してくるのです。

ギャンブル依存症

依存症でよく言われるのが、アルコール依存、ギャンブル依存、風俗依存です。ギャンブルに関してはカジノ法案(統合型リゾート(IR)整備推進法案)が通ってしまって、ギャンブル依存への早急の対応が問題となっています。問題というのは、なかなかその対応策がうち出せないということです。心理業界でそれに対しての対応がしきれないうちに、法案成立で押し切られた感じです。

ギャンブルはカジノだけでなく、パチンコ、競輪、競馬、ボートなどがあります。日本ではギャンブル業界がどういうわけか法律上、野放し状態なので、依存症がなくなることはありません。

ギャンブルが依存にまでなってしまうと、一生を棒にふる人も出てくるわけです。何千万円の借金を作る人もザラにいるわけです。それを意志が弱いという正論で一蹴してしまう多数の声もあって、病気であるという認識が一般人にも少ないのです。それにまた、ギャンブルをやっている本人自身も病識がないので、カウンセリングにかかったりしません。

そこも今後、啓蒙していく必要があります。カジノは諸刃の剣です。推進と治療を同じ土俵に乗せていく必要があると思います。それに反対する人も多数いると思いますが。

ギャンブル依存などは薬では治らないので、長期に渡るカウンセリングが必要です。1年は油断できません。一応治ったと思ってもまたハマるケースも少なくないのです。カウンセラーとしては、一生カウンセリングに来てくださいと言いたいわけです。少なくとも3年くらいは通ってほしい。それくらい依存というのは、人間の根幹に関わる問題なのです。いったん病的な依存が生じてしまうとそこから抜け出すのは大変なのです。

人間の根幹というのは、依存というのは、人間にあらかじめセットされた欲求であるからです。人は相互依存の中で生きていきます。夫婦は、その最たるものです。相互に共依存して成り立っている人間関係です。ですから病的でなければそれは自然な依存なのです。そういう紙一重の部分があるので、依存症というのはやっかいなのです。

一般的には、誓約書(もうやりません、やったら離婚です)を作ってカウンセリングをスタートします。半年は父性的(パターナル)対応、そこを過ぎると母性的(マターナル)対応が混じってくる。カウンセリングは原則、母性中心なので、依存症の場合、一般的にはちょっと違うカウンセリングになります。女性カウンセラーは母性全開なので、それで対応してしまうと、なかなかうまくいかないかもしれません。父性と母性を上手に使えるようになってほしいです。

父性的というのはキビシイという特性ではなく、この人がいれば大丈夫という、コフートの言うところの理想的自己対象になることです。キビシメで対応することもありますが、それだけでなく、理想的自己対象になれるかどうかが治療の分岐点(治るか治らないかの)と思います。カウンセラーが理想的自己対象になれたら、受容的な鏡自己対象はカウンセラーはお手の物ですので、そっちはやれるでしょう。

依存症の人でカウンセリングが継続しない、やる気がない場合は、周囲の人に来てもらって戦略を練りながら進める。それを本人がやってくるまで続けることです。それでも本人が来ない場合は中断となります。

依存症のカウンセリングをやっていく前に、この人はどうして依存症になっていったのかという見立てが重要で、その上に依存症のカウンセリングが展開するのです。

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