カウンセリングを受けた後、次のカウンセリングまでの期間に様々な感情や記憶が次々出てくるのでノートに書き留めています。
するとすごい量になります。
自分を正確に知って欲しい気持ちが膨れ上がりどれもこれも伝えなければと気持ちが焦ってしまいます。
カウンセリングは感情を扱いますので、カウンセリングをした後は、いろんな感情が刺激されて賦活(ふかつ)していると思います。そのために記憶も呼び戻されているかもしれません。それをひとつひとつ記録するのは良いことですね。
しかし全部を記録する必要はありません。断片メモ程度でちょうどいいかもしれません。その理由は、だいたい記録したいと思うものは頭由来のものだからです。こころ由来のものではない。その話を今回はしましょう。
■2種類の感情|浅いもの、深いもの
精神科医の泉谷閑示によると、感情には浅いもの、深いもの、2種類の感情があります。カウンセリングが進んでいくと「深い感情」を扱えるようになります。
- 深い感情とは「こころ」や「身体」から発せられた感情です。
深い感情とは違って「浅い感情」があります。
- 浅い感情とは「頭」がいろいろゴチャゴチャ考えた感情です。頭由来のもの。
この両方が感情となってあなたに迫ってきます。しかし日常生活の中では、表面的には頭由来の浅い感情が支配しています。あなたが日々のノートに記す感情は、この浅い感情が大勢を占めているでしょう。
■まずは浅い感情から話していく~湖底へ降りる準備が必要
さてカウンセリングでは深い感情を扱うわけですが、この深い感情を話していくためには、まずは表面的な木っ端(こっぱ)とも言える浅い感情の話をしていかないといけません。
散った枯葉でおおいつくされている湖面を思ってみてください。まず湖底にいくためには、水面の木っ端をある程度拾い上げてからでないと沈んでいけません。それと同じです。水面の木っ端は、どけてもどけてもすぐに他の木っ端でおおわれてしまいます。ここを焦らずに数か月~数年かけて整理していくのです。そうするといよいよ水面が見えてきて、底へ降りていく準備が整います。
浅い感情はすべて話す必要はありません。どれを話して、どれを話さないかは、どれでもいいのです。あなたの話したいように話せばいいでしょう。なぜなら頭由来の浅い感情ですから。
ここで今回の話を整理しておきましょう。
■感情のまとめ
- ノートなどに記される不安や怒りから由来する感情は「浅い感情」であることが多い。だからノートに記載するのは断片メモ程度でよい
- カウンセリングでは「深い感情」を扱う
- 深い感情にタッチするためには、ある程度浅い感情を話さないといけない
- 浅い感情はどれを話してもいい
つまり深い感情に到達しないと、あなたを正確に知ることはできません。だから「全部話さないと」と焦る必要はないのです。そのうちにご自身の全容が解き明かされるでしょう。
カウンセリングに来る前にいろいろと考えるのはOKです。しかしカウンセリングに来たら全てを忘れてくださいと常々言っています。これは浅い感情を忘れて、頭をからっぽにする大切さを伝えているのです。頭が空っぽになると、ボーっとすることができるようになると、いよいよと本質へ迫っていけるでしょう。
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おじゃまします。私はカウンセリングノートを書こうと思っててもカウンセリング後はスッキリして何も考えなくなるので作れていません。カウンセリングから日が経つとモヤモヤして日記を書き出すのですが肝心のカウンセリングの後は上記の通りなのでカウンセリングの経緯や変化を自覚できてません。カウンセリングノートのおススメの書き方やポイントをお教えいただけたら幸いです。