妻と子がいる30代の男性です。
不安とは、教科書的には、これから起こると予想されるものに対する警戒や防御反応ということはなんとなくわかっているのですが。
私は平均よりも心配事が多いと思います。
すぐ不安にかられ、それが強くなると思考も追いつかず、胸がぐっと苦しくなり、お腹が重くなり、呼吸も辛くなります。
そうなると、鬱になる、倒れる、妻子を支えられない、死ぬ、と良からぬことを考えはじめます。
でも、実際に状況が常に絶望的な状況かというと、そういうわけでもなく、不安が杞憂に終わったり、どこかホッとしたりする瞬間もあるわけです。
そんなハッキリした出来事でなくても、身体を渦巻いていた不安が治まったときには、どうしてそこまで不安だったのだろうとよくわからなくなることもあります。
なんとかなる、大丈夫だと思える時もあれば、そうやって暗い渦に引きずり込まれる時もあるので、怖くなります。トラウマみたいなものかもしれませんが、思い出すと昔と同じ強度の不安が押し寄せ、せっかく安心した気持ちも台無しになり、疲弊し、気力を奪われます。
不安はなくなるものではないから、自分が不安になりやすいことを理解して、不安なんだなとマインドフルに考えることができればよいのでしょうけれど、この胸の苦しさが思考を奪います。
不安はなくならないと覚悟したいのですが、不安はどうしても邪魔で、ともすれば家族生活を破綻しかねないものを、とにかくどこかに追い出したい、そう思ってしまいます。
薬物療法や認知行動療法などを受ければよいのかもしれませんが、人知れず私が精神科にかかる状態になっていたと知ることで、家族に自責の念を持たせるのも不安です。
ジェンダー論とか家父長制とかの問題ではないですが、こんな自分に対し、男のくせに情けないとか、妻子を守っていくのにこれでは頼りない、と自己批判をし続けています。
こういう人の心持ち、心掛けについて、なにかアドバイスをいただけるとありがたいです。
不安というものは誰にでもあるものですが、特異的に強まる時期もあります。それは思春期です。そしてその思春期心性を引きずっている人は、社会人になっても不安が一向に消えないということもあります。
愛着スタイルという考え方があって、そういう人々の愛着スタイルは「不安型愛着スタイル」の場合が多いです。安定型の愛着スタイルの人でも、不安に駆られることは普通にありますので、不安が強いから不安型だ、と簡単には言い切れません。
この愛着スタイルは母子間で形成されるものですので、あなたの生育歴を伺わないと何ともいえないところです。お話をお聴きすると薬で治るものとも思えませんので、まず、愛着に詳しいカウンセラーへのご相談をおすすめしますが、どうもカウンセリングへも通いたくないということですね。次のような切り分けをしてみてはいかがでしょうか。
・母子関係に思い当たるところがあれば、カウンセリングへ行ってください。
・母子関係は大丈夫と思えるなら、しつこくマインドフルネスをやってみてください。半年くらいは続けてくださいね。
不安は感情なので、追い出す必要はありません。というか、それを追い出そうとすると不安から攻撃されてしまいます。不安が強大になってしまいます。感情の一部なのでやさしくしてあげてくださいね。一緒に同居しているイメージで対応しましょう。彼らも認められたと思えれば、あなたに攻撃を仕掛けてくることもなくなるでしょう。
うれしいとか楽しいという感情だけを優先させがちな現代です。それ以外の感情をゴミ箱に捨てないよう、誤って捨ててしまっていたら、ゴミ箱から救出してあげましょう。その態度があなたの人生を豊かにしていくでしょう。