愛着に問題をもっています。
以前箱庭を触らせていただいたことがあります。しかし見ているだけで孤独感に襲われ、ハラハラと涙が出てきてしまい砂を触っただけで中断しました。恐怖感もありました。
箱庭には何もしてなくても感情を揺らす何かがあるのでしょうか。
いつか最後まで作ってみたいと思っているのですが今もなお出来そうにないのです。謎の恐怖も消えません。
このような例はあるのでしょうか。癒しのイメージを持っていたのですが。いつかわたしのような人にも作れるようになるのでしょうか。
箱庭などに恐怖感を覚える人は少なくありません。箱庭ではないですが、ソレアには「さっちん」」という高度成長期の子どもの笑顔にフォーカスした写真集が置いてあるのですが、ああいう屈託のない笑顔も恐くて見れないという方もいらっしゃいます。
箱庭の前に立つと、茫漠たる砂漠が広がっているように感じられる方もいらっしゃいます。それはわたしも同感です。わたしは治療者側ですが、砂の前に立つと、こころの状態が少し変化するようです。そのくらい繊細なものが箱庭です。
特に「砂に触る」ということは、こころの深部に手を差し入れるような感覚になります。それは「触覚」が反応しているためです。触覚、砂を触る感覚は、人間の初源的な脳の部位にアクセスするといいます。偏桃体と言われる爬虫類の脳の部分です。肌、皮膚感覚は、そのくらい深部へアクセスするのですね。ですから無意識の緊張が走ることも多いかと思います。
箱庭を終えるとぐったりすることがあるのは、そういう理由によります。
いつかあなたの安心感が大きくなっていけば、そのうち箱庭の砂に触れることができるようになります。幼児の頃に触っていた砂場の感覚が蘇ってくるでしょう。それまではムリをして砂に触る必要はありませんよ。