思春期の人は親から貰った倫理規範を再構築する作業があるそうですが、我が子もそのスタートを切ったところです。
しかし、私は娘に渡しているような明確な倫理規範を持っているとは感じることができないでいます。長年生きてきた中で、道徳的な原則や価値観に基づいた確立されたルールがなかったからです。育児が始まるまで、私は自分自身の人生において、倫理規範が存在しなかったように感じています。そのため、自分の経験や背景からのみ娘に対して道徳的な指針を持つのはかなり難しいです。でも、私は娘が成長する際には良い価値観を育むよう努めようとしています、でもそれも借り物でありとても不安定なものです。そのような偽物の倫理規範でも子供は思春期を無事通過してするのでしょうか?
自分が倫理規範を持っていると感じられないと言うことは、精神発達が思春期以前でストップしている可能性があります。次のような感じです。
- 思春期・学童期の精神年齢の方は、親からもらった倫理規範はありますが、それは自分独自のものにはなっていません。未だ発達途上のようなものです。
- 幼児期の精神年齢の方は、倫理規範がありません。しかしこれがないと世の中で生きられないし、子育てもままならないでしょう。そこで借り物(かりそめの)倫理規範を形成します。
ここで復習しておくと、思春期・学童期の精神年齢とは愛着不全で、幼児期の精神年齢とは愛着障害でした。
このようにみていくと、質問者さんは愛着障害なのかなとも思えますが、これだけでは判断できないので、そういう可能性もあるかもという、可能性の一つの材料として使ってください。
愛着障害であった場合は、借り物の規範でもいいので、それで子育てをしていきましょう。本当は、愛着障害の治療をしつつ、自分の規範の誕生と向き合いつつ子育てをするのがいいのですが、人には様々な条件やら理由やらがあって、社会で生き始めると、そういうことができる人ばかりではないでしょう。
ですから、借り物であってもいいので、そのあなたが「借り物」にした規範を元手にして子育てをしてください。弱っちいものかもしれませんが、あなたが借り物として認定したものなので、それで行きましょう。
子どもは、このルールはちょっと厳しいと思いつつ、その規範を吸収し、自分の規範に書き換えていくでしょう。お子さんの十代が楽しいものになりますように☺