いつもありがとうございます!前から気になってたことの質問です。ときどき説明される「相談者の話がどれくらい組織化できてるか?」の【組織化】とはどういうことでしょうか?英語の5W1Hみたいなことでしょうか…?また発達障害だったり愛着に問題があると組織化が苦手だったりしますか?昔から「何言ってるのかわからない」と言われることがあり気になってるのですが、うまく調べられず質問箱に入れさせて頂きました。
とても専門的な質問をありがとうございます。話しが組織化しているかどうかをチェックできるようになればカウンセラーとしては一人前といえるでしょう。
- 良い会社では、組織が統制が取れていて、自由に発言ができ、あるいは自由に自分の意見を言ったり、ひっこめたり、折り合いをつけたりすることができます。
- 日常生活では、人々と折り合いをつけながら、ちょっと内省したり、深く内省したりして、純粋な深い感情を感じながら生きています。
組織化とはそういうことを言います。
深い感情については、昨日の質問箱をご覧ください。▽
実際にカウンセラーがどのようにして、相手の話に対して、傾聴しつつ組織化できているかを見るかというと、
- 話を箇条書きのように話すのでなく、
- ひとつの物語のように流れていって、
- 各々が整合性がとれていて、
- その話の随所に内省や深い感情がかかわっている。
こんなとき、あぁ、この人は話について組織化できる人だな、と実感がわいてきます。
ですから、主語がちゃんと話せているとか、5W1Hがよくわかるとか、そういう表面的な話ではないのですね。
組織化できない人は、脳機能の問題のある場合、発達障害、知的障害などの人に多いです。脳機能に問題があっても、統合失調症や双極性障害の人は、組織化して話ます。
また、脳機能に問題がなくても、思春期までの人、愛着不全の人々に組織化できない人が多かったりします。
ただ、そういう人々の中にも組織化して話せるだけの内省力をもった人もいらっしゃいますので、こういう見立てだから組織化できないんだ、というふうに短絡的に考えないようにすることが、カウンセラーへの注意点になります。
また、この組織化できているかを判断するための、カウンセラーのもっとも重要なスキルが傾聴です。カウンセラーが何かの言葉を挟んでしまうと、流れが止まってしまいますし、カウンセラーの興味のあることに話を引っ張ってしまうので、組織化できる能力のある人でも、組織化が阻害されてしまいます。これが結果的に、誤った見立てにもつながってしまいます。ここはカウンセラーがぐっと堪えて話を聴き続けなければなりません。