私は愛着不全です。最近旦那のなんでも他人事な態度が非常に辛いです
言われたことはします。言わないとやりません。自分の服や趣味の道具などは意志を持って選びますが、それ以外はこちらの要望したことしかやりません。
ペットのお世話を頼んだら、ちゃんとやります。ですが、ごはんがなくなって購入が必要でも、買ったり教えてくれたりはしません。言われたことしかやらないので。
なんでも指示しないといけないし、これくらい教えてよとか怒るのもしんどいです。私はお母さんではないし。
周りからはよく手伝ってくれる良い旦那だねと言われます。言われたことをやるからです。
ですが、私はもっと意志を持ってお互い相談できる相手の方が良いし、そうじゃないなら1人の方がラクです。1人なら指示せず自分がやれば良いだけなので。
どうしたら良いのでしょうか。一緒にいるのがかなりしんどいです。指示したこと以外をやっていないと思った瞬間、無気力が襲ってくる気がします
愛着不全の人だと特にそうですが、思春期や成人になりたての人々にとっては、「(言わなくても)分かってほしい」という気持ちが強いものです。愛着障害グレーゾーンの方の一部にも、そういう方は居ます。こういう人は、分かってくれないなら居ない方がマシだ!という少し「スネた」思考に自動的になっていきがちです。いわゆるゼロか百かという思考に陥りがちなんですね。それがいまのあなたなのこころの状態なのだと思います。
さて、「指示したこと以外をやっていないと思ったとき無気力になる」というのはどういう感情が沸き起こっているでしょうか。ちょっとマインドフルになって自分の感情を観察してみてください。愛着不全の人は、マインドフルになりにくいので難しいかもしれませんが、自分の感情を観察することをスタート地点にしてみるといいですよ。
いや、そんな面倒なことはしなくない!観察なんかしなくても分かってくれるでしょ!?という声が聞こえてきそうですが、ちょっと自分の内面を「チラ見」してください。チラ見でいいですよ。がっつり見ちゃうと収拾つかなくなるかもしれませんから。
さて、どうでしょう。どんな感情でしたか?無気力になっているとき、感じている感情の多くは「怒り」です。怒りが発散できないとき、成就しないとき、怒りの矛先が相手から自分へ向いてしまって、無気力になることが多いのです。
まずこの「怒りのチラ見」から始めてみてはいかがでしょうか。次に、この感じている感情を誰かに表現する。これはちょっと難しいですね。ハードルが上がります。本人へか、友だちへか、セラピストへか。
カウンセリングをしているなら、セラピストへ表現してみましょう。それが一番安全です。そこであなたの感情は成就するまではいかなくとも、どちからの方向性を見い出すことができるかもしれません。
■感情の方向を見つけること
行先を失っていた感情が行先を見つける、これがマインドフルネスの効用といえるでしょう。マインドフルネスは怒りを鎮めるためのものではありません。感情の行先を見つけるためのものなのです。行先を見つけることができた感情はそのときはじめて、成仏へ向かう旅に立つことができるでしょう。
あなたの感情がどこへ行きたがっているのか。これはとても深いテーマです。あなたの感情の旅、そのナラティブな世界を味わうこと、これがカウンセリングと言えるでしょう。
ただ、このマインドフルな旅をするときに先立ってやるべきことがあることをチェックしておきましょう。マインドフルとは「素直な自分」と遭遇することなので、あなたが自分の素直さに気づいていることが大切です。
素直にどう感じているのか、怒ってはだめだという思考があるのは、素直ではありません。思考を排除して、いかに素直でいることができるか。いかに怒りをキャッチできているか、いかに怒りを表現できているか、これが大切です。
最初は醜いものが見えて嫌かもしれません。相手も困るでしょう。しかし、醜いものでも、しっかりと顔を洗えば、その下からは純粋だった素直なあなたが顔をのぞかせてくれると思います。スベスベ、ポニョポニョの肌をしたそのあなたが、本当のあなたです。忘れてしまっていたあなたです。そういう自分を取り戻すことが愛着のテーマを進めていく上では一番大切なことになるでしょう。