最近、精神科医の先生が言語化の効能について本を出されてて(樺沢紫苑『言語化の魔力』)感想をネットでよく散見して(本書は未読ですσ^_^;)言語化の効果について考えておりまして、高間先生の見解をお聞きしたく思いました。
質問箱でノートに感情を書くと思考に引っ張られるとのご説明をされてたので、言語化は思考的な作業なのではないかとも思えまして。そうなると例えば言語化が効果が高いのは愛着に問題のない成人期の人であるなど。
とはいえ言語化と言ってもカウンセリングで話すのも言語化だし、誰にも見せない日記も言語化でしょうし、Twitterの140文字に日頃の鬱憤を率直にあるいは五・七・五の形式に昇華するのも言語化で、けっこう広義な話になってしまうのですが…高間先生の言語化についてのお話をお聞かせ願いたいです。
愛着臨床においての言語化についてなどお聴くかせいただけたら幸いです!
■樺沢先生との思い出
実は樺沢先生とは、15年以上前にお会いしているのです。といっても親しい知り合いではありませんが、彼が日本へ帰国してきたときの研修で会っています。彼の私への感想は「高間さんは暗い」でした。💦
樺沢先生はネットの人という印象があります。精神科医インフルエンサーですね。とはいっても別に否定的な立場ではありません。
■言語化についての高間メモ
言語化については端的に次のように考えています。これが私のカウンセリングの基本です。
➊言語化によって、こころの表層部分の様々な感情が取り除かれていく
➋そうすることで、こころの深部の感情へ降りていく準備が整う
➌言語化が気づきを促進するためには、言語化の方向をカウンセラーがドライブする必要がある。
➍ドライブするとはそっちへ導くというよりもクライエントの自動運転を見守っているような感じです。近未来の車を想定してください。
❺言語化は頭がやっているのですが、自動運転が成功している場合、それは半分は無意識領域へ明け渡していることになる。つまり言語化は、意識と無意識の共同作業です。前意識領域の作業に近い。
➏この共同作業は、ブルトンが始めた自動筆記に似ているかもしれない。フランスのシュールリアリズム宣言ですね。
まだ、いろいろとあるでしょう。以上のようなことができていれば、言語化というものが力をもってくるし、カウンセリングが活かされるのではないかと思います。
言語化と愛着については相互に関係はしないと思います。なぜなら愛着臨床というカウンセリングが成立しているわけですし、この回答は、愛着のカウンセリングを振り返りながら整理したからです。
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樺沢先生とご面識あられたのですね。「暗い」は私も子供の頃から時たま言われてて長いこと地雷でした笑 でも暗さは深さといつのまにか思うようになったのか自分の暗さは恥ずべきものじゃなく頼もしい保護者になりました。精神科医インフルエンサーと言えば私は益田裕介先生が浮かびます。先日回避性パーソナリティ障害の動画を見てたら「奇妙なナルシシズム」と説明しててなんか耳痛かったし少しカチンともきました笑 自信がないけど結局自分にしか興味がない人達だからだそうです。自分にしか興味が無くなる背景への深い眼差しが高間先生にはある、だから説明に傷つかないし安心できるんだなぁと、インフルエンサー系の先生方の発信に触れるたびに思います(立派な先生方とは勿論承知していますが)いつもありがとうございます。