先生のクライアントです。いつもありがとうございます。私(愛着障害)は思春期の、ひきこもりの娘の母です。
思春期のひきこもりと思春期心性のひきこもりについて質問です。
この二つに何か違いはあるのでしょうか。教えて頂きたいです。どちらも終わらな思春期に見えます。
また、どちらもだいたいどの位で家から出られるのでしょうか。
そして私も何処か親の会に繋がったり、逆に仕事を辞めてケアしたほうが良いでしょうか。よろしくお願いいたします。
カウンセリング、いつもご苦労さまです。一般的な視点で回答します。この種の問題は個別の要素もありますので、詳しくはカウンセリングでご相談ください。
■思春期と思春期心性
思春期と思春期心性はひきこもっている対象年齢によって呼び名がかわります。
- 10代や20代の子がひきこもっている場合、彼らは思春期のひきこもりです。実年齢が思春期だからです。
- 30代以降の子どもがひきこもっている場合、彼らは思春期心性です。実年齢的には成人しているのですが、こころが思春期のままですので、思春期心性と呼びます。
しかし、30代以降の子どものひきこもりについては、思春期心性以外の場合もあるのです。それにはひきこもりの原因が分からないと全容が見えてきません。
■ひきこもりの7つの原因
ひきこもりになるのは様々な原因がありますが、概ね(おおむね)次の7つに分けられるでしょう。➊~➍がひきこもっている子ども自身の要因、➍~➏が親側の要因です。➐は本当に様々で、個別の理由があります。
- ➊子どもに発達障害がある
- ➋子どもがいじめられている(あるいは、いじめられていた)
- ➌子どもが被虐児である
- ➍子どもが思春期心性である。この場合、親も思春期心性の場合も多い
- ❺親が被虐児だった。そのため子どもへの子育てがきびしくなっている
- ➏親に重篤な精神疾患がある
- ➐その他
■ひきこもりから脱するには
ひきこもりから脱する年数ですが、これは〇年とはいえません。子どもへの対応によっても違ってきますし、お子さんの気持ちが外向きへ切り替わるのかどうかは人それぞれだからです。
子どもの気持ちが内側から外側へ向くようになれば、だんだんと雪解けが起きてくるでしょう。
そのためには外を向かせようとしてもうまくいきません。ここは定番の「見守る」戦術です。親御さんが焦らないことです。
思春期や思春期心性の子どもを自立させるには見守るしかないのです。これを焦って何か強制的なことをやろうとすると、昔の戸塚ヨットスクールみたいなヘンなことが起きてしまうのです。
■ひきこもりへの親の対応
質問者さんは「仕事をやめてケアするのがいいか」と聞かれていますが、「子どもをなんとかひきこもりから脱してあげたい」そのお気持ちだけで十分ですので、余計なケアは慎んだほうがよさそうです。
余計なケアは、子どものこころを閉じさせる方向へ向かわせることになるかもしれず逆効果です。
親の対応をまとめておきます。
- 見守る
世話を焼き過ぎないように、過干渉にならないようにするさじ加減が大切。半歩下がってついて行くことです。見守るのはとても高度な作業ですが、お子さんが外を向くことができるように余計な手出しはしないことです。 - 家族会、カウンセリングにかかる
親も心配でしょうから、その心配をずっと1人で抱えていては不安がつのるばかりですね。そんなときは家族会やカウンセリングで不安を整理してください。
ソレアの記事のリンクも張っておきます。そちらも合わせてご覧ください▽
▶【100万人ひきこもり時代】4つの原因と対策~自分の物語を紡ぐこと
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