先生の著書『孤独と愛着』から質問があります。
P64、野蒜さんのお話で、彼女は母から情緒的ネグレクトを受け、愛着を知らずに育ってきたとありますが、そんな彼女が弟を母代わりに育てられた要因はなんでしょうか?
愛着を知らないで育って来たのに、弟を養育できたのがすごいなぁと読んでいて感じました。弟の世話をしなければならない状況の中で彼女の中にも愛着が育ったのでしょうか?
孤独と愛着を読んでいただいてありがとうございます。
情緒的ネグレクトを受け、愛着を知らずに育ってきたとありますが、そんな彼女が弟を母代わりに育てられた要因はなんでしょうか?愛着を知らないで育って来たのに、弟を養育できたのがすごいなぁ
ここが愛着障害の一つのポイントです。つまりこれは虐待は連鎖しないことを表わしています。
「彼女」は母親との間には愛着は築けなかったのです。しかしそれは、他の人とは愛着を築けないことを意味してはいないということです。
- 「愛着を築けるか築けないか」という能力があります。
- そして普通の人には、この能力が生まれながらに備わっていることを示しています。
もしこれが生まれながらのものでなければ、後天的なものであれば、地球では人類は反映しなかったでしょう。この能力が生得的に備わっているからこそ、この能力は人種をまたいで共通のものであるからこそ、人類は繁栄することができたのです。
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愛着障害の人にとっては、(原則として)母親との愛着を回復することはありません。ですから、それができないことを知ることが大事業なんですね。つまりファンタジーの崩壊と呼んでいる場所を通らないといけない。母親へ抱いた幻想を壊していくこと、これがしんどいのです。
頭で理解することは容易いといえますが、身体で感じることが身を切られる思いをすることがあります。腑に落とすことがしんどいのです。
ファンタジーは幾度も幻想を引き連れて、まるでゾンビのように、相談者とカウンセラーの前に立ちはだかります。ここを一緒に登っていくこと。これはエベレスト登頂と同じくらい困難であるということを以前、noteに書きました。
しかし安心してください。愛着障害は治りますから、相談者の方はカウンセリングのドアを開けるのです。
質問です
愛着が生まれながらのものでなければ、後天的なものであれば、地球では人類は反映しなかったでしょう。と書いてありますが、愛着障害の人が愛着を回復される過程がしんどいので、後天的のものなら、人類は愛着の取得に取り組まないからだろう、ということですか?わたし語彙力無いので、伝わらないかもしれないですが