高間先生はひたすら愛着障害の子を支援する立場を取っているのは理解できます。親(一般的に母親)に原因がある=悪い母親?
私は長い時間人といると、たとえ信頼している相手であっても疲れてきて逃げ出したくなります。社会との関わり方からして回避型で複雑性PTSDっぽいです。私の母親は変化球のような反応が多かったので、おそらく愛着障害だと思ってます。
母親自身、子育てに自信がなく上手く子育てできなかったようで、カウンセリングにも通ってました。脳機能の問題はちょっと分からないですが、精神年齢が未熟で不安が大きかったとは容易に想像つきます。元々の性格も臆病で気が弱い人です。誰が見ても明らかに毒親という人はいると思いますが、自分の母親の生い立ちを理解すると、悪い親と断定するのは気の毒で…私も辛い人生だけど母親もまた辛い人生を歩んできました。
愛着障害の治療は悪者探しから始まるようで、少し抵抗があります。不快にさせてしまったら申し訳ございません。
■原因が必要なときもある
愛着に問題を抱えた子どもたちは、必ず原因があります。
DSM-5は「〇〇な症状がいくつかあるから△△障害だ」というふうに病気を推察する主義で原因を問わないのですが、それでも一か所、原因を明確にしている部分があります。
それがPTSDの項目です
そして愛着障害はこのPTSDの筆頭にあるわけです。
愛着障害の原因は、養育者である
そのように明記されています。ここを外すとPTSDは治っていきません。悪者さがしというよりも原因探しが必要ということです。それについては多くの記事を書いていますが、最近書いたものが下記になります▽
▶愛着障害や愛着不全の原因は子どもではなく親側の問題である10の理由
■そうはいっても原因も探したくない
そうはいっても親を悪くいいたくない人も多くいます。愛着障害は誰のせいでもないと書かれている本もあるくらいです。
▶愛着障害は治ります。PTSD(親が原因)だから|ただトラウマ治療では治らないかも
愛甲という人は「愛着障害は「誰のせいでもない」のです。親のせいではないのです。」と断言しているくらいですから、その本(愛着障害は治りますか)を読んだ場合、原因はないと思ってしまうのも仕方ないことでしょう。
それに「誰のせいでもない」としておいたほうがやさしい感じになりますからね。原因を追究するのは、追及された側にとっても追及する側にとってもヘビーなことにはかわりありません。だから原因を探したくない気持ちも心理士は十分に理解しておく必要があります。
それがファンタジーを守りながら崩壊するのを待つ姿勢です
■原因を探すことについて
こんな記事も書いています▽
▶人間関係のイロハを教えてくれなかった母親だけど、大人になるまで葛藤なく過ごせました
ここには一生懸命育ててくれた母親の姿があります。それによって大人になるまではそれほど問題を起こさずに大きくなれたのです。しかしこの方は社会生活をするようになってから少しずつ困難さが現れてきます。
この方は治療につながってはいないようですが、こうやってゆく手をはばむ試練が起きてくるのです。原因がない場合に原因を明らかにする行動は間違った行動ですが、原因がある場合はそれを見ていくことが必要な時期がくるということでしょうか。他の記事のリンク付きでまとめると…
- 原因がはっきりと分かっているなら、原因探しさえ必要もないかもしれません。
- しかし原因があるのに、それを見ないことで人間関係に支障を来たすような場合は、原因を明確にするメリットはあるでしょう。その場合もマイルドに。
▶虐待の証拠はマイルドに|愛着の治療には、トラウマ治療は封印するくらいがちょうど良い☺
質問者さんの場合、愛着障害なのか愛着不全なのかよく分かりません。お母さんが精神的に未熟だというところから、脳機能の問題があったのかもしれません。しかし未熟になるのは脳機能の問題だけではないですから、なんとも言えません。
- 原因をさぐる必要が出てきたら、それを探しにいきましょう。あえて必要がないと思っている場合は、そのままで。