下の子の方が愛着障害、愛着不全が軽度な気がするのですが、どうでしょうか。
芸能人やスポーツ選手で成功する人も、下の子が多い気がして。
上の子のほうが重症化するように見えるというのは、一般的にその傾向があると思います。2つの視点で解説します。
■上の子のほうが厳しい?
・被ばく量
たとえば上の子が7歳、下の子が3歳とすると、4年の差があるわけです。この4年間の親からの被ばく量の差はあるでしょう。上の子のほうが累積しているわけで、その分、傷も広範囲にわたっているでしょう。
・誰に愛情が注がれるか
親の愛情は育てやすい子に向く可能性があります。この傾向は特に、愛着障害や愛着不全など、愛着の問題のある家庭では顕著に現れます。
下の子は、上の子と親とのやりとりをそばで観察しているわけですので、こんなことでお兄ちゃんが怒られているから僕は気を付けようと、無意識のうちに親への対応術(処世術)を発達させます。このため親にとっては下の子のほうが育てやすくなるでしょう。
この処世術が後々、下の子の人生を苦しめることになったりしますが、子どものうちはうまく親子関係を流していけることもあります。この処世術によって、下の子のほうが被ばくが軽いと見えることもあるでしょう。
■成功の条件
何をもって成功とするかは人によって違いますが、楽に生きられるということが成功とすれば、成功の条件はあるでしょう。どういう条件かというと…
- 経験に対して自由であること
これは上の子とか下の子という区分ではありませんが、下の子のほうが「自由」に生きやすいということはあるかもしれません。
自由とは「経験に対してこころが解放している状態」とも言えます。これは臨床心理学ではありませんが、人格心理学のビッグ5理論で証明されています。ビッグ5とは人間の性格を5つの要素に分類したものです。この1つである「経験への開放性」が今回の成功への1つの条件に当たるかもしれません。知的、美的、文化的に新しい経験に対して開放的になることです。
堅苦しく考える必要はなく、外に対してオープンでいることです。この気持ちがあれば、愛着の有無にかかわらず、上の子は生きる条件が少し厳しくなっても、未来を展望しながら人生を渡っていけるでしょう☺