先生のクライアントです。いつも本当に有り難うございます。質問させてください。
子供を馬鹿にする親の気持ち、馬鹿にする理由がよく分かりません。
私は先生の見立てで愛着障害、夫は愛着不全です。夫が夫両親との間で辛かった話を日々よく聞きます。
その中で「基本的に両親2人とも自分を馬鹿にしていたと今は思う」と何度も言われました。
私も夫の両親との付き合いの中でそのような態度を現実によく目にしました。
例をあげるとニヤニヤしながらこちらの気持ちが冷えるような事を言ってみたり、こちらが悪い事をしている訳ではないのに許してやるというような態度を繰り返しされたり。
立場が弱い者が強い者を馬鹿にして溜飲を下げるならまだ分かるのですが、子供との関係ではどうしたって親が強い訳で何故わざわざそんな事をするのでしょうか。
私自身愛着障害ですし恐らく気持ちの機微に疎いのでしょうし、何を思ってそんな事を…と思います。
また、夫両親は息子を馬鹿にしながらも息子が自分を理解していると大変嬉しそうで「コイツは俺の気持ち分かってるんだよ」とか私の前で言ってました。息子が自分の事を全て理解している(ように夫両親から見える)態度を日常的に強く求められます。小学生の頃からそうなんだそうです。
その状態がスポットで起こるのでなく、ズブズブに続く感じです。夫両親は自宅が店なので父親も母親もほぼ常に一緒に在宅しており、夫両親がいる時だけ同調すればよいという訳でも無さそうでした。
またこのような「理解」「馬鹿にする対象」は夫にのみ求められ、夫兄弟には夫両親のそのような要求や態度はありません。
いくら親しみがある親子同士でも完全に理解するのは無理だし、逆ならまだしも幼い子供が親の気持ちを完全に理解して外さないように振る舞うなんて子供にとって負荷が高すぎるし、予め理解されて当然だと思い込む親側の気持ちが私にはやはりどうにも分かりません。
その影響で夫は他人は全て理解出来る(理解しないと許されない)と自分が思い込んでいた事に最近気付けたそうです。
そんなに全方位の人とチャンネルを開いて仕事相手ですら家族みたいにしなきゃいけなかったら(しかも分かっている筈の相手の気持ちは恐らく外している)大変すぎて見ていて心配になります。
夫両親とは現在、基本的に私も夫も疎遠絶縁してます。夫の内面の話、仕事以外の話にはほぼ夫両親が毎回出てきます。
どう捉えたらよいのでしょうか。解答をいただけたら2人で大事に読みます。
カウンセリング、いつもご苦労さまです。満足いただけていますでしょうか。
愛着不全のご主人と親との関係の質問ですね。整理すると、
・親のほうが子どもより強い立場なのに、子どもに対して気持ちが冷えることを言う
・子どもをバカにしながらも、「こいつは親の気持ちが分かっている」と自慢(豪語)する
・親を理解することを子どもに求めてくる
・夫の兄弟には、バカにしたり理解しろ!と言ってくるようなことはない。
ご主人も大変ですね。その大変なことに気がついてきたのは奥さんのあなたが変化しているからだと思います。親に支配されてきた子どもは自分がヘンな環境に育っていることさえ分かりません。
■子どもになれない子ども
子どもに親の気持ちを理解しろと言う親のほとんどは、親が子ども状態に退行しています。というよりも、成長していないわけです。親が子どもだから、自分の面倒を子どもに見させようとしている関係性がそこにはあります。
だから【子どもは子どもになることができません】。小さい頃からご主人は子どもにもなれずに、親の言いなりになってきたのでしょう。親の面倒をみさせられたのです。【ガマンしながら親の子守りをしてきた】のです。
こういう親は、脳機能の問題がなければ、愛着不全のことが多いです。つまりご主人と同じなんですね。けれどご主人と決定的に違うのは、ご主人はそれに気づいたということです。これは雲泥の差なんです。
■愛着不全の連鎖
愛着障害は世代間連鎖しませんが、愛着不全はこのように世代間をまたいで連鎖していくことが多いです。しかし、ご主人は、実家と絶縁しているとのこと。そのことに気づいているので、絶縁したのでしょう。そうやって家族の連鎖を断ち切ろうとしている。とても良いことです。
ご主人も、自分の人生にとって一大事業をやろうとしています。この事業は大改築になりますが、それでもそれをする価値は十二分にあります。応援していますよ!ご主人がもし困難にぶつかっていたら、夫の相談ということで、あなたがカウンセリングで相談してください。
■兄弟との差
またこのような「理解」「馬鹿にする対象」は夫にのみ求められ、夫兄弟には夫両親のそのような要求や態度はありません。
ご主人だけ親の役割を負わせられて、残りの子どもは自由にやれているのでしょうか。そのように見えるだけで、実は他の子どもたちも親のコントロール下に置かれていることが大半です。
他の兄弟たちはそれにまったく気づいていないのでしょう。自分たちだけ優遇されているという幻とともに生きています。
親と同じように自分の不全感に気づかずに生きています。すると彼らの子どもたちにそれが連鎖していくので、その子どもたちが苦しみ出します。その子どもの苦しみを見て親たちが気がつけばいいのですが、それもなかなか難しいところがあります。
しかしご主人はそれに気がついているわけですので、あなた方の家族だけでも新しい風景を生きることができますように。あなたたち家族が自分たちの家族を生き出せば、ご主人のご兄弟の家族も気がつくかもしれませんね。
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こちらの質問と回答を読みました。
子供をコントロールする愛着不全の親と、愛着障害だが精神年齢が思春期の親について疑問が出たのでコメントさせていただきました、よろしくおねがいします。
愛着障害で成人期まで達していなければ、子供への対応は愛着不全の親と同じでしょうか?愛着障害の人は、幼少期→学童期→思春期を経験して回復へ至るということですが、もしも思春期を経験する期間が長くなり、たまたま育児の期間と数十年重なり、取り返しのつかない不全感を子供に与え続けることになりませんか?もしそういうケースがあるならば、愛着障害(思春期通過中)の親の子供は、愛着不全と二世と、どちらに偏るのでしょうか?