・自分の感情にいつも振り回される
・メンタルヘルスアプリで手軽に解決できないものか?
そんな疑問を持って生きているあなたに、何かのヒントになればと思い、記事にしました。この記事のポイントは、
- 感情を俯瞰するアプリはある
- ただアプリ中毒には気をつけて、ということ。
■感情を俯瞰するアプリ
次のようなツイートをしています。
awarefy というアプリがあります。クライエントさんから教えてもらいました。自分の感情を記録していって、それをときどき【俯瞰する】ツールです。この「俯瞰」がいいのでしょう。付録に瞑想のワークなども付いていて、ちょっとした時間にマインドフルになるにはいいかも。
— しのぶ@ソレア心理 (@soleapsy) August 8, 2020
awarefy というメンタルヘルス系のアプリがあります。クライエントさんから教えてもらいました。自分の感情を記録していって、それをときどき【俯瞰する】ツールです。この「俯瞰」がいいのでしょう。瞑想のワーク音声などもついていて、ちょっとした時間にマインドフルになるにはいいかも。
このようなアプリを使うことで、移動時間などに、自分の感情をチェックするクセがつきます。人にとっては感情ほどやっかいなものはありませんので、【俯瞰する】クセがつくのは、生活する上では良いことです。
また、この習慣は、厚生労働省の「職場における心の健康づくり」(*1)の4つのケアの中の、セルフケアに該当します。
電車に乗っているときや、渋滞にはまったときなど、このメンタルヘルスのアプリを起動してください。
メンタルヘルスアプリは検索すると分かりますが、何千種類とあります。その中でも、入力が簡単で、アプリの構造がシンプルなものをおススメします。なぜなら、あまりにディープなものだと、あとから述べますが、アプリ中毒になるおそれもあり、また習慣化しにくい。習慣にするには、簡単な行動のほうがいいのです(*2)。
いや複雑な行動もクセにできるでしょ、という考え方もありますが、ハードルを高くしてもクセになる前に途中でやめる可能性のほうが高いので、できるだけ簡単なものをおススメします。
その点でいえば、awarefy は、イージーな感じでグッドです。
◇awarefyの使い方
ダウンロードして起動すると、メールアドレス登録画面が出ます。ここでgmailなどを登録しておくと、フルスペックで使えます。
登録が嫌な人は、クイックスタートを選択。機能が限定されますが、これでも十分使用できます。
トップ画面で24時間先の気圧の変動も分かります。低気圧に弱い人はあらかじめ、用事をすませたりしておけるでしょう。
チェックインは朝起きたときの状態を記録します。
チェックアウトは寝る前の状態を記録します。
感情メモ作成はいつでもできます。
ヘッドフォンのアイコンをクリックすると、瞑想関連の音声ファイルにアクセスできます。ヒマな時間に聴くといいでしょう。awarefy はこんな感じのアプリです。
■アプリは里山気分で。
次のようなツイートをしています。
メンタルヘルスアプリは補完として使いましょう。完全ではないので頼りすぎないこと。アプリ中毒はOD(過剰服薬)と同じですよ。メンタルな症状の多くは、人間との関係性や社会の中で回復します。スマホは午前中だけにするなどの工夫をしてみる。ただ集団の片隅でひっそり1人になるためのスマホは悪くない。(BOSS風に…)
スマホなどのブルーライトは睡眠によくないという事実(*3)はさておき、それよりも、スマホを完全なものと思ってしまうところへの誤解のほうが怖いです。なんというか、生き方を勘違いしてしまうことになります。
メンタルヘルス関連の様々な症状は、人間関係に起因するものが少なくありません。SNSで問題となっている誹謗中傷行動などのニュースを見てもそれに異論を唱える人はいないでしょう。またSNSは、とてもディープな【集落】だったりします。集落というものは求心力と同時に他者を排除する力も強いです(*4)。
SNSが集落化するほどに、密にもなり、強い排除も生まれます。それがスマホ世界です。
つまり、人間関係を回復するには、現場=外へ向かうことが必要なのです。スマホのSNSは午前中だけにしてみる、というのも、ひとつの工夫です。
「でも、手持ちぶさただしな、スマホ触ってしまうし」という人もいるでしょう。そういう人は、①どこか外へ出て、あなたに近いどこかの集団の中に身をおいてみて、②けれど、その輪の中へ入っていくことに積極的にはならず、辺境(里山)にいる感じで、③スマホを眺めている。
そんな感じがいいですよ。それだと、スマホ世界にどっぷりではなく、里山気分を楽しんでいるわけですからね。【スマホは里山】ですね。
■ネットには情報がないという事実
下記のようなツイートをしています。
インターネット上にすべての情報があると誤解している人がまだいます。この誤解が【ネット中毒】を作る要因の一つです。【書を捨てよ、町へ出よう】と言ったのは1967年の寺山修司です。これは現代ネット社会でも生きています。【スマホを捨てよ、町へ出よう】。人は、人の中で癒されて、存在できる。
先のツイートでも書きましたが、【外へ出る】ということは重要です。なぜなら、ネットにはすべての情報がないからです。重要な情報は、ネットにも本にもなく、人との交流という関係性の部分に隠されているからです。
「ググれば、なんでも分かる」というのは、ネット社会(Googleという会社)が生み出した幻想です。しかし普段の生活情報の範囲なら、ネットにあふれているので便利ですね。
このあいだ、衛生放送用のアンテナを交換する必要があり、ググってお世話になりました。ケーブル接続や設定なども無事にすみました。ネットの恩恵を受けることは、日常生活では多くなってきていることは確かです。
しかし、例えば、私のフィールド、臨床心理学では、必要な情報がネットにもないし、本にもないが、でも大切だったりすることが結構あるのです。
私は、自分のライフワークを【社会的ネグレクト】に定めています。しかし、この情報や論文がほとんどありません。ですから、私の日々の臨床の積み重ねという資産を頼りに、思考を進めています。
このようなフィールドは結構あるのではないでしょうか。ですから、AIが台頭してきても、ネットには核心的な情報がないから、人間の仕事がAIに奪われることはないのでは、と思っています。
ネット内のビッグデータから雑音を取り除く技術が発見されれば核心が見えるはず、と夢を膨らませることも、確かに楽しいです。同時に、できないことをできないと言えることは、楽しいことでもあるでしょう。
■まとめ
メンタルヘルスアプリ awarefy は簡単に操作ができるアプリです。自分を俯瞰するクセをつけましょう。
でもアプリ中毒には気をつけて。スマホは午前中だけという施策も良いことです。里山気分でやりましょう。
ネットには重要な情報がないので、スマホを捨てて、町へ出ましょう。人との交流にこそ、メンタルヘルス回復の糸口はあるのです。
ネットは上手に使って、里山あたりでのんびり生きていくのもいいかもしれません。
Reference:
(1)厚生労働省: 職場における心の健康づくり, 2012 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/101004-3.pdf
(2)James Clear : The Scientific Argument for Mastering One Thing at a Time, HABITS ACADEMY, 2016
(3)ブルーライト研究会, 坪田一男 : ブルーライトの人体に与える影響についての現在の見解と認識, 慶應義塾大学医学部眼科学教室, 2018 http://blue-light.biz/pdf/release201810.pdf
(4)徳田剛 : よそ者/ストレンジャーの社会学, 晃洋書房, 2020
スマホが手放せない場合は、ソレア心理カウンセリングセンターへ