【ハードボイルドなストイック生活】結論:ヤセ我慢は人生に良い!

A man climbing a cliff 愛着とトラウマ(虐待)
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この記事は、のべ2万人の悩みを聴き続けている、マインドフルな臨床心理士が学んだことを中心に、最新の知見をお伝えします。

・ふだんはそんなに我慢しているほうではないが、ここぞというときに身をひくことがある。これって何だろう。
・我慢しても我慢しても、どうしても気持ちがあふれ出すときがある。押さえられなくなることがある。

そのように【我慢】について、思いめぐらす人もいるでしょう。この記事は、これらの悩みを解決するヒントとなるものです。

具体的には、次の2つのことを解説します。

  • ガマンは健康に悪いが、ヤセ我慢は【人生に良い】。ハードボイルドでストイックに生きるススメ。
  • ヤセ我慢してもあふれる気持ちはそのままでいいこと

■ガマンは健康に悪いが、ヤセ我慢は【人生に良い】

A man climbing a cliff
このスポーツもヤセ我慢的なところはある。

ヤセ我慢、みなさんしてますか?

我慢とヤセ我慢は違いますよ!我慢する人は、まず我慢しなくなることが先決。それができたら、ヤセ我慢してください。我慢からヤセ我慢へ。私のツイートは、ヤセ我慢についてです。

気持ちを言わずに生きることはつらいことです。でも、そうすることが必要だったからそのような【ハードボイルド】な人生を生きてきたのです。だからそんなゴルゴ13のような自分も誇りに思っていていいですからね。ゴルゴはゴルゴのまま。それがあなたの強さだから変えなくていい。そこからスタート。

ハードボイルドに生きるというのは、とってもヤセ我慢している生き方です。では、なぜヤセ我慢がいいのか?それはヤセ我慢していることを自分が知っているからです。そして、それを責任もってやっているから、良いのです。

ヤセ我慢の前に、我慢の話を少ししておきます。
メンタル不調を訴える人は我慢している人が多いですね。臨床心理士としてカウンセリングしていると、ほぼ9割の人は我慢している。そしてそれを我慢していると思っていない。

ここが肝。自分の認知と感情が不一致をおこして、メンタル不調になるのです。だから【まず我慢をゆるめて自分の感情が分かること】がファーストステップです。ツイートでいうヤセ我慢はそのあと!

ファーストステップについては関連記事を張っておきます。
▼感情をマネジメントするための最初の一歩【感情より大切なアレ!】

我慢とヤセ我慢の違いについて、下記のツイートをご覧ください。

【ガマンとヤセガマンの違い】自分の感情が減退せずにガマンできているときはヤセガマンといえるでしょう。一方、感情も感じないようになってしまったら、それがガマンといえるでしょう。ガマンは病気ですから治さないといけません。ヤセガマンは普通の状態、そのままガマンしていましょう。

感情が鈍化して感じなくなってきたら、それは我慢している可能性があります。これは病気ですので、そのまま我慢し続けてもいいことはありません。相談されることをお勧めします。

一方、感情はちゃんと感じることができる場合は、我慢していてもヤセ我慢といえそうです。そのまま我慢を通していても、問題はないでしょう。

我慢とヤセ我慢の差について、さらに言うと、カッコイイ場合はヤセ我慢といえます。下記はそういう話です。

◇ヤセ我慢のはなし

ここからヤセ我慢の話に戻ります。ヤセ我慢ができるようになると、自分がヤセ我慢していることを分かっている上で、それを自分の認知が【良し】としているのでメンタル的に殺(や)られません。

この俯瞰できている感じが重要なのです。さきほどの関連記事ですね。ファーストステップを十分にできるようになると、ヤセ我慢もできるようになるということです。

またヤセ我慢とは、カッコいい!ハードボイルドです。自分をがっちり律している感じが第三者の眼からするとストイックに映るわけです。自分を律している=ストイックですね。だから、男性でも女性でもモテますね。

あなたの感覚で、ヤセ我慢していそうな、ハードボイルドっぽい、ストイックと思える人のポスターなどを貼って、毎日眺めていてもいいかもしれませんよ。

例えば私の世代でいうなら、高倉健や松田優作。映画のキャラとして作り上げられた部分はありますが、私生活でも彼らはストイックだったようです。ストイックな人は、自分がよく見えている人と言ってもいいでしょう。繰り返しになりますが【俯瞰】です。ただ、自分がよく見えている人は必ずストイックか?というと、そういうことはありませんので、そこはお間違えなきよう。

そして俯瞰するには、上空を飛ぶエネルギーが必要です。いや低空飛行でもあってもエネルギーが必要です。少しでもエネルギーがたまっていかないと、俯瞰モードに入りにくいということも頭のかたすみに置いておきましょう。

我慢はしないけど、しかしヤセ我慢もしたくない、という人もいるでしょう。それはそれでいいのです。ヤセ我慢は【美学】ですからね。自分の美学に合わないことはしないこと。美学に合うことを、率先してやっていれば人生の風向きも変わってくるでしょう。

◇巷ではいろいろ言うけれど…

ストイックに生きるために語られる重要なことがあります。ベスト3は、

  • 目標設定が明確
  • 禁欲的に健康管理する→厳しいトレーニングや睡眠時間の管理
  • 意志の強さ→誘惑に負けない

オプションとして、次の3つ。

  • ストイックに生きている人をモデルにする
  • 信念がある→周囲に流されない
  • つねに向上しようと意識している→弱音をはかない

このように言われますが、結局は【ヤセ我慢して生きてみよう】ということに集約されます。ヤセ我慢といわれたほうが、なんかハードルが下がる気がしませんか?ストイックに生きようといわれると高い山を登るようで長続きしない気がします。

■ヤセ我慢してもあふれ出る気持ちの扱い方

Lucky cat in Gotoku-ji
ファンタジーも招き猫にまでなれば…

ヤセ我慢しろとはいうものの、人が母を求める気持ちなどは、ヤセ我慢してもヤセ我慢しても、あふれ出てくるときがあります。母を求めるダブルファンタジーです。次のようなツイートをしています。

【母子関係という不思議】母親は結局は自分の気持ちを理解してくれなかったけど、それでもいいから母親に会いたいと思うときもある。母親にはもう母性は求めない、それでいい、母性は他の人に求めるから。そういう関係でいいからまた母親に会いたいと願うし、涙も出る。こういう気持ちもあっていいでしょう。

母を拒絶していても、その果てに求める気持ちが出てくる。これは人間の自然な感情ですから、あってもいいのです。むりに消そうとしなくていい。「自然」ならいいのです。そして実際、こういうことは起こりうるのです。

例えば、被虐者が「母親はいつか自分の気持ちを理解してくれる」と思う気持ちは、ファンタジーです。それをファンタジーと分かることがまず必要です。そして分かった上で、それでも「母親を求める私」に気がつくことがあります。「再びのファンタジー」です。でも、そのダブルファンタジー(*1)はいいのです。

【それでも母親を求める私】はヘンでも、ウソでもなく、本当の自分なのです。次のツイートもこのダブルファンタジーを表現したものです。

【母は招き猫】「彼女とは何の情緒の交流もないし、もう絶縁もしているけれど、産んでくれた母親という地位は変えられません。」そこに苦悩する人生を送ってきた人でも、母として機能もしないし何の幸福も招かないけど、玄関に「母」として出しておいてもいいかと思うのも、その人の1つの到着点です。

■まとめ

我慢から自由になってヤセ我慢できたら、あなたもハードボイルドな人生を生きているでしょう。

しかしヤセ我慢してもヤセ我慢しても我慢できず、あふれ出てくる気持ちもあります。その気持ちも大切にしてください。自然に任せましょう。

あなたのヤセ我慢は、あなたの人生の風向きを変える力があるでしょう。

Fly away!!

Reference:

(*1)高間しのぶ:孤独と愛着~ダブルファンタジーへ生きのびる人々, ギャラクシー出版, 2016

我慢がなかなかヤセ我慢にならないときは、ソレア心理カウンセリングセンターへ

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