・気づきを増やして人生を豊かにしたい
・自分にプラスになる気づきとは何か?
自分のこころの深い部分に気がつくと、カウンセリングも回復へ向けて進みだします。何度も、繰り返し、気づきを重ねていくこと。
この記事を読むと、気づきの原理が分かります。気づきというのは新しい人生をもたらしてくれるものです。
前半では、どうやって気づきを得るのか、その具体的な方法について解説しています。言語化が難しいのですが、臨床心理士として、のべ2万人の話を聴く中で学んできたテクニックです。カウンセラーの方は、ぜひこのスキルを身につけてください。
後半では、カウンセラーがいない場合、自分でどのように気づいていくのかを解説しました。
ここでは次の4つのことを解説します。
- 気づきはカウンセラーに教えてもらう
- カウンセラーの役割は【関連づけ】係
- カウンセラーがいないときは?
- 気づきという言葉への不信感
■気づきはカウンセラーに教えてもらう
下記のようなツイートをしています。
【気づきの力】
この力が弱い人は、カウンセリングなどで
・自分が発した言葉をカウンセラーに拾ってもらって、
・気づかせてもらうこと
これを繰り返していれば、気づきの力はついてきます。気づきの力とは、
・今するべきことが見えている
・ノウハウやテクニックではなく、人生を生きる機動力
カウンセリング中、カウンセラーは相談者の話を誘導することなく、ひたすら聴いていきます。これは何をやっているのかというと、相談者が自由に話すという安全な場を作ることで、相談者の深層の語りを導いているのです。
カウンセラーが質問したり、解釈したりすると、語りの場は破壊され、相談者も自由に話せなくなるので、カウンセラーはひたすら聴き役に徹します。聞き役ではありません。【聴き役】です。
そして、同時にカウンセラーは、相談者の言葉を聴きながら、メモを取っていきます。ノートに書いていく人もいれば、自分のメモリーに記憶していく人もいます。私としては、ノートに取ることをおススメします。面倒くさいですが、次のメリットがあります。
- 全体をいつでも振り返ることができる。今話しているのは、さっき話していることにつながるな、と全体を見ながら話しが聴ける。
- そうすることで、相談者が思いもよらないフィードバックを与えることができる。それも【相談者の言葉を】使って。
相談者が話した言葉を使って、相談者が気づいていないことをフィードバックするわけなので、相談者にも、スッと受け入れてもらえます。自分の言葉ですから。カウンセラーの言葉ではないので。この【相談者自身の言葉を使ってのフィードバック】が気づき促進には重要です。カウンセラーに、自分が話したことを、違う側面から光を当ててもらうのです。まとめると次の1点。
- 気づくとは、カウンセラーに自分の思考を関連づけてもらうこと。
こうすることによって、相談者とカウンセラーの信頼感も深まって、カウンセリング自体も深まっていきます。
■カウンセラーの役割は【関連づけ】係
カウンセラーとは、気づきを促進する触媒でした。では、この触媒はいつ働けばいいのか?答えは、はじめと終わりです。中盤は控えます。次のツイートをご覧ください。
【気づきをフィードバックすること】
これは積極的傾聴術で、面接では重要です。特に愛着がらみの面接では初期段階では意識的にやります。面接は3段階あります:[不安や恐怖]期→崩壊期→回復期。崩壊期にいるときは、深く沈み込む面接ですので、しっかりと受容中心で、フィードバックはやりません。
なぜ崩壊期にはフィードバックしないか?それは深く沈み込む面接の時期だからです。崩壊していっているときに余計な言葉かけは要りません。
このツイートのように、気づきを促進させるには、[不安や恐怖]期、回復期に限るのです。特に回復期ですね。ここでは、相談者自身の言葉をたくさん拾ってあげて、回復曲線を強化しましょう。カウンセラーのフィードバック機能を全開にします。
また相談者の心理学的な見立てを伝えることも、相談者の気づき促進には役に立ちます。その時も、相手が「聞いてよかった」と思うように伝えることです。ちなみに、見立ては精神医学的な診断ではありません。相手が納得するような、心理学的な見立てです。
■カウンセラーがいないときは?
では、カウンセラーがいない人の場合は、どうやって気づけばいいのでしょうか。ツイートをみましょう。
【自分で気づきを得るには?】気づきは交流の中から生まれてくるものです。勝手に自生するものではありません。交流というのは【葛藤】ということです。他者との葛藤、自分の中での葛藤。何か対象物が必要なのです。十分に葛藤できれば、そこから気づきが生まれてきます。葛藤だから苦しく簡単ではない
— しのぶ@ソレア心理 (@soleapsy) July 13, 2020
【自分で気づきを得るには?】気づきとは交流の中から生まれてくるものです。勝手に自生するものではありません。交流というのは【葛藤】ということです。他者との葛藤、自分の中での葛藤。何か対象物が必要なのです。十分に葛藤できれば、そこから気づきが生まれてきます。葛藤だから苦しく簡単ではない。
気づきの発生源は【交流】です。そして交流とは、
- 他者との葛藤
- 自分の中での葛藤 です。
自分で葛藤する(他者との葛藤、自分との葛藤)ことが、自分の気づき促進への近道です。近道とは言うものの苦しい道です。時間もかかります。でも気づきについては、いいえ、心理的なものについては【急がば回れ】ということわざがだいたい正解です。
つまり、多くの葛藤を経験するということは、気づきスキルが成長するということです。これによって日々の生活に潤いが出てくるでしょう。
■気づきという言葉への不信感
気づきという言葉への不信感のある人がいます。
- 私は精神的にランクアップした
- 自画自賛
- 意識高い系のマウンティング用語
などの意味合いで「気づき」が使われていることがあるので嫌悪感があるのです。これは確かにそうですね。そんな意味で使われたら「気づき」もたまったものではありません。
深い気づきは、他人に話すものでありません。他人にそれを話している段階で、まだ気づきに至っていないと考えてもいいのではないでしょうか。
■まとめ
気づきとは、
- カウンセラーに自分の思考を関連づけてもらうこと
- 自分の言葉でフィードバックをもらうこと でした。
この関連づける役割がカウンセラーにあるのです。そのために
- しっかりとノートに取るという技術
- ノートを取りながら相談者の発言の関連を見て行く技術 が必要でした。
カウンセリングにかかっていない人は、
- 他者との葛藤
- 自分の中での葛藤 を意識していると良い。
気づきが促進するカウンセリングや生活を送ってください。
話をしていても気づきが促進されない場合は、ソレア心理カウンセリングセンターへ、