アンガーマネージメントとか怒りのコントロールとか、たくさんの本が出ていたりセミナーが開催されています。それほどまで、怒りというものはやっかいなものなのでしょう。マインドフルネスの一技法にもなっていますね。
それほどまでに怒りがやっかいなのは、怒りが恨みや憎しみに変質しているところがやっかいなのです。怒りが単なる怒りだとしたら、これほどまでやっかいなものにはならないでしょう。
怒りをカウンセリングでいかに平常に落ち着かせていくか。怒りの問題が中核を占めている人々には、この怒りの問題がなかなか進展していかない。まるでメタンガスが沼の底から湧き出しているように。ドロドロに発酵してしまっている感じです。この発酵物に難儀するのです。
これに対して何か対処ができるか。簡単に収められるとしたら、その怒りはメタンガスになる直前のものなのかもしれません。普通の怒りの強度なら、それは比較的、マインドフルネスなどを使って、収めていけるからです。呼吸を整えるだけで落ち着いていく場合もある。
それでは足らないときは、ソレア心理カウンセリングセンターの「治療のためのマインドフルネス2019」を参考にしてください。従来のpassiveな瞑想ではなく、activeなカメハメハ瞑想(笑)を紹介しています。
ダウンロード:治療のためのマインドフルネス2019 (PDF, ファイルサイズ:2MB)
しかし、それでさえ万能ではありません。怒りの問題に対しても、コフートの双子自己対象の捉え方はかなり有効になります。双子については、ソレア心理カウンセリングセンターの「治療のための境界性パーソナリティ障害2019」を参考にしてください。母親や父親の像よりも、親友の双子の像が効果的であると論じています。
怒りの問題は、愛着の問題にも繋っていくでしょう。そこはグラデーションのようにつながるのかもしれません。今のところ私見では、そこは不連続状態で、スペクトラムにはなっていませんが、今後どのようになっていくのか予断を許さないでしょう。
その二つがスペクトラムを成しているかどうか、という問題よりも、その二つは、双子によって結ばれていくのではないかとも思っています。そこには、フォナギ ーのBPD治療であるメンタライゼーションも合流してくるでしょうか。
これらの技法というか捉え方に基づいて行われるカウンセリングを通して、怒りは平常化していくでしょう。それによって、メタンガスからレモンスカッシュ程度に無力化されていくでしょう。しかし、それまでには時間がかかります。途中で脱落しないよう、現実と常に通信しながらバランスを取って進むことです。そうやってカウンセリングは注意して進んでいきますが、それでも大変で落伍する方もいらっしゃいます。ここは私の限界ですね。もっとうまくやれればいいのですが、いまのところの私の100%の力は、そのへんまでということです。
怒りというのは基本感情ですので、無くなることはありません。それがなくなったら人間は生きていけません。いえ、生物は生きていけないくらい重要な感情です。ですから邪見に扱うのではなく、丁寧に扱ってあげることが必要です。メタンガスでもレモンスカッシュでも起源は全く同じものですから。
ソレア心理カウンセリングセンターの箱庭パーツには、怒りをストレートに表現するパーツも揃っています。シンゴジラとかオオカミとか。これらは、他の箱庭療法の治療ルームでは見ることはできないでしょう。こちらで独自に買いそろえているものですから。オオカミはリアルある怒りの表現で、このパーツをたまに使う人がいます。シンゴジラは最近仲間に入ったので、どんなときに使われるかは、まだ分かりません。
このビデオでも、少しづつ箱庭パーツを紹介していきましょう。