自分(の声)が嫌い★嫌いはいっぱいあっても良い

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自分の〇〇が嫌いという話はよく聞きます。いったい人は自分のこと、どのくらいが好きで、どのくらい嫌いなのでしょうか。すべて好きになる必要はなく、じゃどのくらいか?5~10%くらい許せるところがあると、そしてその5%が暴風が吹いてもびくともしない状態になっているといいのでしょうか。5%くらいそういうのがあると、他人に対しても優しくできるし、自分に対しても優しくできるでしょう。なんとか世の中でやっていけるのではないでしょうか。

5%というのは何か論文があるかというと、調べたことはないので全くの当てずっぽうです。ただ直感としては、2ケタはないだろうということです。2ケタは奇跡とさえ思いますので、だから1ケタ、5%です。

そういうようなことを最近体験しました。私のことを例にとってお話しします。たぶん、こういうことは日常で頻繁に起こっていることなのです。

結構有名なのでサカナクションというバンドを知っている人は大勢いるでしょう。私は、最近その流行に追いつき?(笑)、彼らのビデオをよく見ているのですが、YouTubeに、リーダーの山口一郎氏が他の人とセッションしているビデオがありました。演奏しているのはサカナクションの楽曲です。新宝島とかフクロウとかをやっています。そのお相手というのは、藤原ヒロシという人です。私は知らなかったのですが、藤原氏は50代のデザイナーで、大学教授や音楽のセッションなどもやっている結構有名な人みたいですね。

その動画を見て、藤原氏の作り出すバンドのサウンドについては、私は非常に好意的でした。ジャズっぽくて、メロウな感じで、アコースティックで、1970年代の半ば、私が10代の終わり頃に嗜好していたクロスオーバーサウンドにも似ているように思いました。あえて言うならマーク&アーモンドのようなサウンドです。(というか、Mark Almondって知っている人少ないかも。YouTubeに、ビリージョエルの名曲 New York State of Mindをカバーしたものがあります。)サカナクションの山口氏の声もその演奏にフィットしていて心地よく聞けました。

一つを除いて。

一つだけ非常に気になっていたのが藤原氏の歌声でした。彼の少年っぽい声が私にとってはNGでした。早く止めてくれという感じ(笑)。それはなぜなのだろうと、ぼんやりと思っていると、彼の歌声は、私自身の声に似ていることに思い至りました。まるっきり似ているわけではありませんが、何か少年を思い起こす声。そうです、私は自分の声が嫌いで、自分の声が聞こえてくるとダメなことを思い出しました。私と藤原氏の声の波長がどこか似ているんですね。同じ三重県出身だからというわけではないでしょう(笑)。

時々ラジオ番組に出させていただいていますが、私は収録中は、ヘッドフォンを着けていないのです。だいたい普通は出演者は、自分の声を自分で聞くためにヘッドフォンをつけて会話しますが、私の場合、着けなくていいという許可をもらっているのです。自分の声がフィードバックされると私は一瞬(というかかなり)ウロタエルからです。

これは電話相談のときもそうで、受話器の向こうから相談者の方がスピーカーフォンにして話していると自分の声が受話器から聞こえたりする瞬間があります。そのときも狼狽するのです。どうしよう、と。自分がそこから居なくなりたくなります。

ジャズで遊んでいたとき、バンドの演奏をスタジオで録音するときは、ヘッドフォンをつけて自分の弾くベース音をフィードバックさせますが、そのときは難なくやっていたので、自分の声というものについて生理的に嫌なのですね。(可哀想>自分の声)

これまで、自分はどもりだから自分がしゃべっているのを聞くのが嫌なのだと、ずっと思っていましたが、それもあるかもしれませんが、それよりも自分の声が嫌だったのか!?と唖然としたわけです。今頃、それに思い至るというのも何ですが。

いい大人が少年っぽい声出して止めてくれ!という感じなんですね。藤原ヒロシ氏についてもその感覚と全く同じ感覚でした。

それが分かって何かが変わったということはありませんが、思い至れたというのは、そこから離れるチャンスなんですね。いまでも自分の声がどこからかフィードバックされるのは、心地よいものではありませんが、それでも、次回のラジオ放送ではヘッドフォンしてもいいかなくらいにはなっています。

諦めたのでしょうかね、自分の声に。今更嫌っていてもしょうがないと思ったのでしょうか。他人事のようですが、藤原氏の歌声もいつか緊張せずに聴けるようになるといいですね。

藤原氏の声をdisっているわけではありませんので、記事の真意を読み違えないようにお願いします。藤原さん、失礼しました。m(_ _)m

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